愛犬にしてあげられなかった想いを皆さまの愛犬に。目の見えない犬のための『ドッグバンパー』開発の想い。
本記事のご紹介(by ハピわん!)
本稿は、ハピわん!迷子犬支援を普段ご支持頂いている方の中から、犬の暮らしを良くしたいという想いを持ち、犬たちをよりハッピーにするためにご尽力されている方をご紹介させていただきます。
詳しくは、ぜひ以下本編のストーリーをぜひご覧ください。
※本稿はご本人の文章をハピわん!にて校正しています。
この記事のご紹介(by ハピわん!)
本稿は、『ドッグバンパー』という、目の見えない犬の為の補助グッズであり、いわば犬版の視覚障害の方が手に持って使う白い杖のようなグッズを開発された、AtomicWorks合同会社 代表 西澤様より寄稿頂きました。
なお、西澤様は現在、へそ君という保護犬と暮らしており、「ハピわん!迷子犬センター」を応援してくださっている方のお一人です。
へそ君との出会いは、2011年の東日本大震災の1か月前の頃に、近所の農道でうずくまっていたところを保護いただいたそうです。
その頃はたったの500gでしたが、今では元気いっぱいに暮らしているものの、10歳を越え白内障が出始めているそうです。
また、犬の白内障は、犬と暮らしている方の多くがご経験する身近な問題だと思います。
そういった際に、皆様の愛犬がよりハッピーに毎日を過ごせるように手助けしてくれる『ドッグバンパー』。
今回はそのストーリーをお送りいたします。
※以下、西澤様からの文章
失明した愛犬にしてあげられなかったこと
私は以前、3匹のパグ犬と暮らしていました。
パグはマズルの無い短頭種で目が飛び出しているため、3匹とも何回か角膜潰瘍になりました。
なかでもクー(♀ 2002年8月~2017年7月)は、何度も角膜潰瘍を繰り返したため、晩年はほとんど視力がありませんでした。
3匹の中でも活動的だった彼女は、見えなくても勢いよく壁にぶつかっては悲しそうな悲鳴をあげ、とてもかわいそうでした。
痛い思いを繰り返すことですっかり動かない子になってしまいました。
「何とかしてあげたい!」
と思ったものの、忙しさを理由に何もしてあげられませんでした。
その後、彼女は14歳で急逝してしまいました。
原因は、脳梗塞か心筋梗塞だったんだと思います。
開発を生業としているのに、
「愛する子の為に守ってあげられる何かを早く作ってあげてれば、もっと長生きできたのでは?」
という後悔の気持ちを抱え、今でも忘れられません。
想いを実現した『ドッグバンパー』
クーが旅立った後調べてみると...犬の疾患の中でも眼病は4位を占めるほど多く全体の1割以上を占めています。
意外にも多くてびっくりしました。
犬は言葉で症状を伝えられないという点と、犬は近視でのため情報を得るのに嗅覚にたよっており、飼い主さんが眼の異常に気づきづらいからでしょう。
結果、発見が遅れてしまい、失明してしまうことのが多いのかもしれません。
また、視力を失うことで起こりうるリスクとして、
・頭部のケガ
・散歩や遊びが減ることによる体力
・筋力の低下
・ストレスの蓄積
などが挙げられます。
嗅覚だけでは危険を避けられないため、犬の顔の高さにある家具や荷物などに飼い主さんが常に気をつけないといけません。
そこで思いついたのが、犬の顔周りをガードできるようなリング、『ドッグバンパー』です。
獣医師のアドバイスやSNSで募集したモニター犬の協力を得て、現在の機能・形状になり、2年間で200個以上を製作してきました。
犬種や体重といった個体差も多い為、オーダーメイドで製作、フィットさせたグッズです。
例えば短頭種ですが、何かにぶつかると、鼻と同時に目も傷つけてしまう恐れがあります。目をぶつけると、眼圧がさらに上がってしまい危険です。
病気をさらに悪化させないためにも、ドッグバンパーはそういった意味でも非常に役立ちます。
実際に使った方のご感想
ドッグバンパーをお使い頂いた方々から嬉しいお声が届いておりますので、いくつかご紹介させていただきます。
◆チワワのちくわちゃんの場合
目が見えなくなってしまってからも家の中ならトボトボ歩きます。
でも、頭をぶつけてしまうため、心配で付いてまわる毎日でした。
しばらくまともに歩いてなかったため、筋肉も落ちてしまいました。
外は怖がって固まってしまうので、散歩は無理かと思いましたが…ずいぶん進歩して再び歩き出しました。
これからにもっと期待してます!
◆チワワのマロンちゃんの場合
早速マロンにドッグバンパーをつけてみました。
軽くて動きやすいのだと思います。
以前よりよく歩いてくれ、動きが多くなった気がします。
あと、サクランボ柄のピンクのテープとピンク色のベルトの仕上がりが可愛いです。
◆パピヨンのリブちゃんの場合
装着当初は、怖かったようで腰が引ける感じで、少し歩いたら止まってしまっていました。
しかし、2日もするとドッグバンパーが先に障害物に当たり自分を守ってくれるのを理解したようで…
それからは以前のように自分の好きな所に行けるようになりました。
◆キャバリアのルカちゃんの場合
急に全盲となってしまった彼は、慣れた家の中でも探り探り…トボトボ廊下を歩いていました。
しかしドッグバンパーに出会ってからは、しっぽが上がってる!ということに驚きました。
今では、以前のように楽しそうに歩いています。
『ドッグバンパー』の詳細はこちらから
もし『ドッグバンパー』をご用命いただける際には、コロナ禍で来社が難しい、また、地方など遠方でも採寸が可能なように、LINEコールやSkypeなどのWEB会議システムを用いたライブ採寸を行います。
詳しくは、以下リンクよりドッグバンパーのホームページをぜひご参照下さい。
ドッグバンパーホームページへリンク