【白いモフモフ系&優秀な家庭犬の希少犬種、ボロニーズ】

ボロニーズの基本情報(性格・しつけ・病気など)

 
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ボロニーズ
[英記]:Bolognese

    ◇基本データ
  • ・サイズ:  小型犬
  • ・体高:25cm~30cm
  • ・体重:3kg~5kg

  • ◇起源・歴史・沿革・系統:
  • ボロニーズは、イタリアのボローニャ地方を原産とする犬種で、 犬種名はこの地方名ボローニャ(Bologna)から由来し付けられています。
    基本的には、現在でもイタリア以外で見かけることはあまりなく、世界的見ると希少犬種になります。

    犬種グループ上は、ビジョン・フリーゼや マルチーズと同様の祖先犬 (小型犬のウォータースパニエルとも言われている)を持つと考えられビジョン系等に分類されています。
    それに伴い、実はボロニーズの正式な犬種名は『ビジョン・ボロニーズ』と言います。

    ボロニーズの歴史は古く、1000年以上前から地中海沿岸地域を中心に生息しており、アリストテレスの文献にも登場します。
    その後、ルネッサンスの頃には、王室や貴族の間で飼われており、 王侯への贈り物としてもしばしば用いられていましたが、 市民革命をきっかけに貴族が地位を失っていった煽りを受け、数が減少していきました。

    しかしながら、絶滅するまでには至らず、世界大戦などの戦時下も乗り越え血統が受け継がれていき、 種が存続しました。
    戦後の近代においては、イタリアのジャンフランコ・ジャネリによって繁殖が行われ、 大衆向けの家庭犬としても供給されるようになりました。


    ◇こんなスタイルで犬を飼いたい方・こんな状況の方との相性Good!!
    ・しつけや性格という意味でもとにかく飼いやすい犬種が良い
    ・大型犬との同居予定がない
    ・運動量はほどほどが良い
    ・定期的なトリミングなどのケアも特に問題なく対応していける
ボロニーズのメイン写真 ボロニーズの特徴評価グラフ

しつけのしやすさ

ボロニーズはイタリア原産の愛玩犬で、古くから貴族たちに可愛がられてきた歴史を持ちます。この背景もあって、人と寄り添うことに非常に長けており、基本的にしつけは比較的しやすい犬種といえます。しかし「しつけがしやすい=放っておいても良い」という意味ではありません。飼い主がきちんと一貫性を持って接することが大切です。

まずボロニーズの大きな特徴は、人への依存心が強いという点です。飼い主の声や表情に敏感に反応するため、ポジティブな強化(褒める・ご褒美を与える)を中心としたトレーニングをすると、短期間でコマンドを覚えてくれることが多いです。逆に、厳しい叱責や体罰は強いストレスを与え、学習意欲を削いでしまうので逆効果になります。褒められることに喜びを感じやすい犬種であるため、望ましい行動をとった瞬間にタイミングよく褒めることが、学習定着のカギとなります。

しつけで注意が必要なのは「分離不安」になりやすい点です。ボロニーズは長時間ひとりで過ごすことを苦手とする傾向が強く、留守番の時間が長いと吠え癖や破壊行動につながることがあります。そのため、子犬の頃から「短時間の留守番」から練習を重ね、徐々に慣らしていくことが重要です。例えば最初は数分間だけ部屋を離れるところから始め、成功したらしっかり褒める。これを積み重ねることで、安心してひとりの時間を過ごせるようになります。

また、ボロニーズは小型犬でありながら頭が良く、学習能力も高いので、トリックや簡単なアジリティなども得意です。ただし、遊びや訓練の時間が「飼い主と一緒に取り組む楽しい時間」であることが大切です。退屈させない工夫を加えると、集中力を持続させやすくなります。

トイレトレーニングについても比較的覚えやすい犬種ですが、根気強く一貫したルールを徹底することが必要です。成功体験を積み重ねさせることで早く習得できます。失敗したときに叱るよりも、成功したときに十分に褒めることを重視するほうが効果的です。

一方で、小型犬特有の「吠えやすさ」には注意が必要です。特に来客や外の物音に敏感に反応し、警戒吠えをする傾向があります。この場合は「吠えても構ってもらえない」ことを理解させつつ、「静かにできたら褒める」という正の強化を組み合わせるのが効果的です。

総じて、ボロニーズはしつけが難しい犬種ではなく、むしろ人との関係性を重視する性質から「飼い主が楽しそうに教える姿勢」を示せば、意欲的に応えてくれる犬です。ただし、甘やかしすぎるとわがままになりやすく、依存が強まりすぎるため、日常生活におけるルールは明確にする必要があります。たとえば「人間の食事中は足元で静かに待つ」「吠えて要求しても応えない」といった線引きを守ることが、安定した家庭犬に育てるポイントになります。

まとめると、ボロニーズは飼い主との強い信頼関係を背景に、学習意欲を発揮しやすい犬種です。適切な方法で一貫性を持って接すれば、家庭内のルールをしっかり守ることができるでしょう。そのため、犬のしつけが初めての方でも比較的取り組みやすい反面、依存心の強さに起因する問題行動を防ぐには計画的なトレーニングが必要です。

気性の穏やかさ・性格

ボロニーズは、古代からヨーロッパの貴族階級の家庭で愛玩犬として育てられてきた歴史を持ちます。そのため、人と寄り添いながら暮らすことに特化した性格が形成されており、気質は全体的に穏やかで温厚です。攻撃性が低く、落ち着いた雰囲気を持っているため、初めて犬を飼う人や小さな子どもがいる家庭でも安心して迎え入れることができます。

まず第一に、ボロニーズは非常に愛情深い性格を持っています。飼い主に対して強い忠誠心を示し、常にそばにいたいと願うタイプの犬です。その姿勢は「一人の主人に強く結びつく」と評されるほどで、家族の中でも特定の人物を一番に慕う傾向が見られることもあります。この深い絆は魅力的である一方、過度に依存すると分離不安を引き起こす要因となるため、日常生活の中で適度な距離感を教えてあげることが重要です。

また、性格の穏やかさは群を抜いています。無駄に攻撃的になることはほとんどなく、他の小型犬に見られる「神経質で気が強い」一面は比較的少ない部類です。室内でのんびりと過ごすことが好きで、騒がしい環境よりも落ち着いた雰囲気を好みます。そのため、静かな家庭や高齢者のパートナー犬としても適しています。

ただし、穏やかであるからといって全く警戒心がないわけではありません。ボロニーズは外部の物音や来客には敏感に反応することがあり、初めて会う人や犬に対して少し慎重に振る舞うことがあります。しかしこれは恐怖心や攻撃性ではなく、単に観察力が鋭いがゆえの行動であり、慣れてしまえば社交的で優しい態度を見せてくれるでしょう。この「初めは控えめ、慣れれば甘えん坊」という二面性が、ボロニーズの魅力の一つでもあります。

知的で学習意欲が高いため、知育玩具や遊びを通じたコミュニケーションが大好きです。人とのやりとりを楽しみながら自己表現する一方で、無理やり強制されることを嫌うため、しつけや遊びも常に「楽しさ」を伴う工夫が求められます。穏やかな気質と好奇心のバランスが取れているため、家庭犬として扱いやすいだけでなく、精神的にも安定しやすい犬種といえます。

性格面での注意点は「寂しがりやな一面」です。留守番が長く続くと不安を感じやすく、鳴き声やストレス行動につながる可能性があります。これは気質が穏やかな犬種によく見られる傾向で、人と共にいる時間が何よりの安心材料となる証拠でもあります。したがって、日常生活では一緒に過ごす時間を多く持ち、精神的に満たしてあげることが大切です。忙しい家庭で長時間の留守番を強いられる環境には、あまり向かないといえるでしょう。

また、子どもや高齢者に対しても優しく接することができる犬種ですが、抱っこや過剰な接触を好まない個体もいます。そのため、犬が落ち着ける時間と空間を尊重してあげることが必要です。無理に構いすぎず、犬の意思を尊重した関わりを心がければ、ボロニーズは家族全員に安心感を与える存在となるでしょう。

まとめると、ボロニーズの気性は総じて温厚で、攻撃性が低く、人に強く寄り添う性格が特徴です。慎重さと甘えん坊な一面を併せ持ち、落ち着いた家庭環境でこそ本領を発揮します。家族に深い愛情を注ぐその姿は、単なる伴侶動物を超え、かけがえのないパートナーとして信頼できる存在となるでしょう。

病気・けがへの強さ・寿命

ボロニーズは小型犬に分類され、体重は通常2.5~4kg程度とコンパクトな体格をしています。一般的に小型犬は大型犬に比べて寿命が長い傾向があり、ボロニーズもその例に漏れず平均寿命は12~14年、適切なケアを施せば15年以上生きることも珍しくありません。長寿な家庭犬としての魅力を備えていますが、当然ながら特有の注意すべき病気や体質上の弱点も存在します。

まず比較的発症しやすいのが「膝蓋骨脱臼(パテラ)」です。小型犬全般に多く見られる疾患で、後ろ足の膝の骨が外れやすくなる病気です。軽度では足をスキップするように歩く程度ですが、重度になると慢性的な痛みや歩行困難につながります。遺伝的要因に加え、滑りやすい床や過度なジャンプ、段差の上り下りなどもリスクを高めます。予防としては、室内に滑り止めマットを敷く、無理な運動を避けるなど、日常環境を整えることが有効です。

次に注意すべきは「歯周病」です。ボロニーズはマズルが短めで歯が密集しやすいため、歯垢や歯石がたまりやすく、放置すると口臭や歯肉炎、さらには全身疾患へと悪化する危険性があります。寿命を延ばす上でもデンタルケアは欠かせません。毎日の歯磨きを習慣づけることが理想ですが、難しい場合でもデンタルガムや歯磨きシートを併用するだけでも予防効果が高まります。

皮膚トラブルも比較的多い犬種といえます。ボロニーズは豊かなホワイトの被毛を持ち、その美しさが魅力ですが、皮膚はややデリケートで、アレルギー性皮膚炎や乾燥によるかゆみを起こしやすい傾向があります。清潔な環境を保ち、シャンプーやトリミングの際には皮膚に優しい製品を選ぶことが大切です。また、こまめなブラッシングで毛玉を防ぐことが皮膚の健康にもつながります。

遺伝的にまれに見られる病気としては「進行性網膜萎縮(PRA)」があります。これは視力が徐々に失われていく遺伝性疾患で、発症すると治療法はありません。信頼できるブリーダーから迎えることで発症リスクを大幅に減らせます。

さらに、耳の構造上「外耳炎」にも注意が必要です。被毛が耳の中に生えやすく、湿気がこもると細菌や真菌が繁殖しやすいため、定期的な耳掃除と換気を意識することが予防になります。においや耳のかゆがりを見逃さず、早めにケアすることが重要です。

寿命を延ばすためには、病気の予防だけでなく生活習慣の管理も大切です。ボロニーズは運動量が極端に多い犬ではありませんが、毎日の散歩や軽い遊びを通じて筋肉を維持することが健康に直結します。過度な運動不足は肥満や関節トラブルを招きやすいため、小型犬であっても適度な活動量を確保することが求められます。

食事管理も重要です。小型犬はエネルギー消費が早いため、栄養バランスの整ったフードを与えることが基本です。おやつの与えすぎは肥満につながり、心臓病や糖尿病のリスクを高めるため注意が必要です。また、胃腸がデリケートな個体もいるため、新しい食材を与える際は少量ずつ試すようにすると良いでしょう。

まとめると、ボロニーズは全体的に健康で長寿を期待できる犬種です。ただし、小型犬に多い関節疾患や歯のトラブル、皮膚・耳の問題には注意が必要です。適切な生活環境の工夫と定期的な健康チェックを行うことで、愛犬が快適に長く暮らせる可能性を大いに高められるでしょう。飼い主が日々の小さな変化に気づいてあげることが、ボロニーズの寿命と生活の質を守る最良の方法となります。

他の犬や子どもとの同居しやすさ

ボロニーズは長い歴史の中で人との共生に特化してきた愛玩犬であり、その性格は温厚で柔らかく、攻撃性が低いことが特徴です。そのため、他の犬や子どもとの同居においても比較的適応力が高く、家族の一員として調和しやすい犬種といえます。ただし、環境や育て方次第で関係性は大きく変わるため、それぞれのポイントを理解しておくことが大切です。

まず他の犬との関係についてです。ボロニーズは社交性が高い一方で、初対面の犬に対しては少し慎重になることがあります。これは攻撃的というよりも「相手を観察してから行動する」傾向が強いためで、慣れてしまえばフレンドリーに接することができます。相手が穏やかな性格の犬であればすぐに打ち解け、遊びを通じて良い関係を築くことができます。ただし、活発でパワフルすぎる大型犬といきなり接触させると、体格差に圧倒されてストレスを感じることもあります。そのため、初対面の犬とは安全な環境で徐々に慣れさせることが望ましいでしょう。

また、同居犬がいる場合、ボロニーズは「群れ意識」が強く出やすい犬ではないため、上下関係を誇示して争うような行動はあまり見られません。しかし、飼い主の愛情を独占したがる傾向があるため、他の犬に嫉妬して甘え行動を強めることがあります。多頭飼育をする場合には、飼い主が平等に愛情を注ぎ、特定の犬ばかりを可愛がらないよう配慮することが円滑な関係を築くポイントです。

次に子どもとの関係についてです。ボロニーズは小型犬でありながら落ち着きがあり、子どもに対しても比較的寛容に接することができます。活発な子どもが近くにいてもパニックになることは少なく、一緒に遊んで楽しむことも可能です。ただし、体が小さいため抱っこの仕方や扱い方を間違えるとケガにつながる恐れがあります。小さな子どもに犬の体を強く抱きしめさせたり、乱暴に扱わせないよう大人が必ず見守ることが大切です。犬が安心できるスペースを確保してあげることで、無理な接触を避け、子どもとの関係も良好に保つことができます。

さらに、ボロニーズは感受性が豊かなため、家庭内の雰囲気をよく察知します。子どもが元気に走り回る家庭であっても、過度にストレスを感じることは少ない一方、騒がしすぎる環境が続くと疲れてしまうこともあります。そのため、犬が休みたいときに静かに過ごせる場所を用意することは非常に重要です。子どもにも「犬がハウスに入ったらそっとしておく」というルールを教えておくと、相互に安心して生活できます。

同居におけるもう一つのポイントは「飼い主の役割」です。犬同士、あるいは子どもと犬の間でトラブルが起きたときに、飼い主が公平で冷静に対応することが信頼関係を守るカギとなります。ボロニーズは飼い主の感情に敏感に反応するため、怒鳴ったり叱りつけるような対応ではなく、落ち着いて状況を整えることが望ましいです。

総合的に見ると、ボロニーズは他の犬や子どもとの同居に向いている犬種です。温厚で優しい性格から大きなトラブルに発展することは少なく、飼い主が適切に環境を整えさえすれば、多頭飼いや子育て家庭においても調和のとれた生活を送ることができます。ただし、小さな体を守るための配慮と、精神的な安心感を与える工夫は欠かせません。これらを意識することで、ボロニーズは家族全員に安らぎと喜びをもたらす存在となるでしょう。

運動量の多さ

ボロニーズは小型犬であり、活発に走り回るタイプの犬種ではなく、どちらかといえば室内で飼いやすい犬として知られています。しかし、これは「運動をあまり必要としない」という意味ではありません。健康維持やストレス発散のためには、やはり適度な運動が欠かせません。特にボロニーズは精神的に飼い主との関わりを強く求める犬種であるため、散歩や遊びは単なる体力消耗ではなく「飼い主と一緒に過ごす大切な時間」として機能することが重要です。

まず、ボロニーズに必要な運動量についてです。一般的には1日2回、各20〜30分程度の散歩で十分とされています。小型犬なので長距離を走らせる必要はなく、飼い主と一緒にのんびり歩くだけでも満足感を得られます。特ににおいを嗅いだり、周囲の景色を観察したりといった「探索行動」が精神的な刺激となり、退屈を防ぐことにつながります。この「適度な散歩」が、ボロニーズの心身の安定に大きく寄与します。

ただし、散歩時間が短すぎたり、外出の機会が極端に少ないと、エネルギーが発散されずに問題行動へとつながる可能性があります。例えば吠え癖や噛み癖、家具をかじるといった行動は、多くの場合「運動不足」と「刺激不足」が原因となっています。ボロニーズは穏やかな犬種ですが、だからこそ運動や遊びの機会を軽視してしまうと、ストレスが蓄積してしまうのです。

屋外での活動に加えて、室内遊びも非常に有効です。ボロニーズは知的好奇心が強いため、知育玩具やトリックトレーニングを通じて「頭を使う遊び」を取り入れると良いでしょう。例えばおやつを隠したコングを探す、簡単なコマンドを組み合わせた遊びをするなど、体力だけでなく精神的な刺激を与えることが、運動不足の補完になります。実際、ボロニーズは身体能力を競うような犬種ではありませんが、遊びを通じて飼い主と一緒に学ぶことをとても楽しみます。

一方で、ボロニーズは極端な暑さや寒さに弱い傾向があります。被毛は豊かですが体は小さく、環境変化に敏感です。そのため、夏場の炎天下での散歩は避け、早朝や夕方の涼しい時間帯に行うことが推奨されます。冬場も冷たい地面が体に負担となるため、短時間に切り上げたり、防寒具を用意するなど工夫が必要です。無理に長時間運動をさせるのではなく、環境に応じて調整することが大切です。

また、ドッグランの利用についても触れておきます。ボロニーズは他犬との交流に前向きですが、体が小さいため大型犬との接触には注意が必要です。小型犬専用エリアを利用する、飼い主が近くで見守るといった配慮をすれば、安全に楽しむことができます。ドッグランで思いきり走らせる必要はありませんが、自由に歩き回れる空間は大きな刺激となり、心身のリフレッシュにつながります。

もう一つ大切な点は、ボロニーズが「運動=飼い主との共同作業」と考えているところです。散歩や遊びは単なる体力消耗ではなく、飼い主と一緒に行動することそのものが喜びとなります。ですから、ボール遊びや引っ張りっこなど、飼い主が積極的に関わる遊びを取り入れることが理想です。放置して自由に走らせるよりも、短い時間でも一緒に遊ぶほうが、犬にとっては大きな満足感につながります。

まとめると、ボロニーズの運動量は小型犬としては多くなく、毎日の軽めの散歩と室内遊びを組み合わせれば十分です。しかし「運動量の少なさ」に甘えてしまうとストレスや肥満を招きやすくなるため、計画的に活動の機会を確保する必要があります。大切なのは、運動の質と「飼い主と過ごす楽しさ」を重視することです。そうすることで、ボロニーズは心身ともに健やかに暮らすことができるでしょう。

体の特徴・被毛・毛色の特徴

ボロニーズはその独特な外見と、愛らしさから「抱きしめたくなる犬」として広く知られています。体格は小型で、成犬でも体高約25〜30cm、体重は2.5〜4kg程度と非常にコンパクトです。骨格は華奢に見えますが、筋肉や骨がしっかりとしたバランスで形成されており、小さな体の中にも柔軟性と耐久性があります。四肢は短めでありながらも、安定した歩行と軽快な動きを可能にする構造です。これにより、室内での運動や日常の散歩、軽い遊びに十分対応できる体格を持っています。

頭部は丸みを帯び、目は大きくて暗褐色、表情が非常に豊かです。目の形や位置が特徴的で、愛らしいだけでなく、感情を読み取りやすい顔立ちをしています。耳は垂れ耳で毛に覆われており、顔の輪郭と溶け込むように柔らかく垂れ下がっています。耳の構造は音の受け取りやすさよりも、外見の美しさと保護機能を優先した形状になっており、これがボロニーズ特有の穏やかで優雅な印象を与えます。

被毛はボロニーズの最大の魅力の一つです。全身を覆う毛は非常に柔らかく、絹のような手触りを持っています。被毛の長さは中長毛で、体のラインに沿って自然に垂れ、巻き毛やウェーブがある個体も多く見られます。密度は高く、軽くふんわりとしたボリュームが特徴です。皮膚が透けるほど薄くなく、適度な厚みがあるため、外気や日常の摩擦に対しても一定の保護効果があります。

毛色は純白で統一されており、ボロニーズの象徴的な特徴です。白色は均一で、目や鼻、唇といった顔のパーツを際立たせるコントラストとなります。一般的には黄みやクリームの差し毛は少なく、全体が真っ白であることが理想とされています。この白い被毛は美しさを引き立てる一方で、日常生活では汚れやすく、手入れの重要性が高まります。特に食事や散歩の際には、毛の汚れや着色を防ぐ工夫が必要です。

ボロニーズの被毛の管理は、見た目の美しさだけでなく、皮膚の健康維持にも直結します。毎日のブラッシングは毛の絡まりや毛玉を防ぐだけでなく、皮膚の血流を促進し、自然な皮脂の分布を助けます。シャンプーは月1〜2回程度で十分ですが、被毛の柔らかさを損なわない低刺激の製品を選ぶことが推奨されます。また、耳や足裏の毛も絡まりやすいため、定期的な手入れが必要です。

体全体の印象として、ボロニーズは小さくとも非常に均整の取れた形態をしています。丸みを帯びた頭部、豊かな被毛、コンパクトな体型、そして柔らかく華奢に見える四肢が調和し、見る者に安心感と愛らしさを与えます。この均整の取れた体と被毛は、ボロニーズが室内犬として長く親しまれる理由の一つです。

まとめると、ボロニーズは小型で均整の取れた体格、絹のような柔らかい被毛、純白の毛色が特徴的な犬種です。その美しさは日常生活において細やかなケアを必要としますが、手入れを適切に行うことで、長く魅力的な外見を保つことが可能です。小さな体に込められた優雅さと柔らかさは、ボロニーズが家族に与える癒やしや愛情の象徴といえるでしょう。

里親・ブリーダー・値段

ボロニーズは非常に希少な犬種であり、日本国内での流通量は限られています。そのため、里親としての入手も、ブリーダーから購入する場合も、一般的な犬種と比べて情報収集や準備に時間と手間がかかることが多いです。希少性ゆえに価格は高めに設定されることが多く、入手の際には信頼できるブリーダーや団体から迎えることが重要です。

まず里親制度についてです。ボロニーズはペットショップで見かけることは少なく、里親募集も稀です。しかし、何らかの事情で飼い主の元を離れる犬が出る場合には、里親として迎える選択肢も存在します。里親募集では、犬の性格や健康状態、生活環境への適応力について詳細な情報が提供されることが多く、特に成犬を迎える場合には性格や体調の把握が容易です。また、里親として迎える場合には、通常の購入費用に比べて費用を抑えられることがありますが、医療費や手続き費用、健康管理に必要な準備は別途かかることが一般的です。

次にブリーダーからの購入についてです。ボロニーズは血統管理が厳密に行われることが多く、信頼できるブリーダーから購入することで、健康面や性格面のリスクを最小限に抑えることができます。特に日本国内では専門ブリーダーが少なく、海外から輸入される場合もあります。輸入の場合、費用は高額になるだけでなく、輸送や環境変化によるストレスの問題も考慮しなければなりません。購入時には、親犬の健康状態や遺伝的疾患の有無、社会化の程度などを確認することが不可欠です。信頼性の低いブリーダーや繁殖業者からの購入は、病気や性格上の問題がある犬を迎えるリスクが高くなるため、慎重な選択が求められます。

価格についてですが、日本国内のボロニーズの相場は、一般的に30万〜70万円程度といわれています。血統や親犬のグレード、毛質や形態の美しさ、ブリーダーの実績によって価格が上下します。特に展示会に出すことを目的とした高グレードの子犬は、70万円以上になる場合もあります。また、購入費用だけでなく、ワクチン接種や健康診断、マイクロチップ、去勢・避妊手術などの初期医療費も必要となりますので、総合的な予算を考えておくことが重要です。

さらに、ボロニーズを迎える際には購入後の生活費も考慮する必要があります。被毛の手入れやブラッシング用品、シャンプー、定期的な動物病院の診察、予防医療など、維持費は小型犬といえども軽視できません。特に毛の手入れはボロニーズの美しさを保つために欠かせず、トリミングサロンを利用する場合には月数千円から一万円程度の費用がかかることがあります。

また、希少犬種であるため購入までに時間がかかることも多く、希望する性格や毛質の子を選ぶには予約や情報収集が必要です。里親募集の場合も、タイミングによっては数か月待つことも珍しくありません。そのため、ボロニーズを迎える際は、焦らず計画的に情報を集め、信頼できるルートから迎えることが非常に重要です。

総合すると、ボロニーズを家族に迎えるには、入手経路の選択、信頼性の確認、初期費用と維持費の把握が欠かせません。希少性と美しい被毛、穏やかな性格を考慮すれば、費用は決して安価ではありませんが、その分得られる癒やしや愛情は非常に大きく、家族にとってかけがえのない存在となるでしょう。信頼できるブリーダーや団体から適切に迎えることが、ボロニーズと長く幸せに暮らすための第一歩です。

ボロニーズの動画集

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ボロニーズの動画 その1

ボロニーズの動画 その2

ボロニーズの動画 その3

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