【ペット犬トップクラスのエリート、トイ・プードル】

トイ・プードルの基本情報(性格・しつけ・病気など)

 
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トイ・プードル
[英記]:Toy Poodle

    ◇基本データ
  • ・サイズ:  小型犬
  • ・体高:24cm~28cm
  • ・体重:2kg~4kg

  • ◇起源・歴史・沿革・系統:
  • トイ・プードルは、同系のプードル4種(スタンダード・ミディアム・ミニチュア)の中で最も小さい犬種です。 ※JKC(ジャパンケネルクラブ)未登録のティーカップ・プードルやタイニー・プードルは除く。

    プードルの起源としては、実は初期の頃については、はっきりしていない部分があります。
    原産国はフランスとされていますが、ドイツやロシアとする説も存在しています。
    歴史にはっきりと登場するのは、ヨーロッパにて水鳥用の狩猟犬 (人間のハンターが撃ち落とした水鳥を拾ってきて運搬する役)として活躍していた頃からになります。

    16世紀にはフランスに渡り、上流階級の女性を中心に人気を博します。
    特に、毛のカットでオシャレなスタイルにして飼うことができるのが人気に火をつける要因となったようです。

    その後、より飼いやすいように小型化がされていく中で、トイ・プードルも誕生しています。

    プードルという名前の由来は、ドイツ語で『Pudel(プデル)』という 「水の中を音を立てて突き進む」ことを意味する言葉から来ています。
    そして、その中でトイ・プードルは、『トイ=小さい』という意味がつけられています。


    ◇こんなスタイルで犬を飼いたい方・こんな状況の方との相性Good!!
    ・頭の良さ・運動神経・性格がバランスよく優れた、とにかく飼いやすい犬種が良い
    ・同居の子供や他の犬とも仲良くやってくれることを優先
    ・多少の病気リスクや運動量の多さは問題ない
トイ・プードルのメイン写真 トイ・プードルの特徴評価グラフ

しつけのしやすさ

トイ・プードルは、世界中で最も人気の高い小型犬の一種であり、その理由の一つが「しつけのしやすさ」にあります。プードルは犬種全体として非常に知能が高く、学習能力に優れていることで知られています。中でもトイ・プードルは小型犬でありながらも、その賢さと集中力を兼ね備えているため、家庭でのしつけが比較的スムーズに進みやすい傾向があります。

まず大前提として、プードルは「人の指示を理解しようとする姿勢」が強い犬種です。他の犬種では、人間の言葉や動作に対して注意を払うのに時間がかかる場合もありますが、トイ・プードルは幼い頃から人の声や仕草に敏感に反応することが多いです。そのため、基本的な「おすわり」「ふせ」「まて」といった指示は比較的短期間で習得できることが期待できます。

さらに、プードルは「正の強化」に対して特に反応が良い犬です。つまり、ご褒美のおやつや飼い主からの褒め言葉、スキンシップなどによって学習意欲を高めやすいのです。叱責や強い罰則ではなく、良い行動をしたときに積極的に褒めてあげることで、行動をすぐに結びつけて理解し、再現しやすくなります。この特性は、初めて犬を飼う方にとって大きな安心材料となります。

ただし、しつけが「しやすい」というのは、あくまでも「学習能力が高い」という意味であり、何もしなくても自然に良い子に育つというわけではありません。トイ・プードルは賢いがゆえに、飼い主の態度や一貫性のなさを敏感に感じ取ります。たとえば、ある日「ソファに乗ってはいけない」と叱られたのに、別の日には許してしまったとすると、「条件次第で行動を変えてよい」と学習してしまい、混乱を招くことになります。そのため、家族全員でルールを統一することが極めて重要です。

また、トイ・プードルは甘えん坊な性格を持ちやすいため、しつけの中で「分離不安」や「吠え癖」が課題になることがあります。特に、留守番が苦手な個体では、寂しさから無駄吠えやいたずらにつながることもあります。これを防ぐには、子犬の頃から「ひとりの時間に慣れる練習」を少しずつ積み重ねることが有効です。短時間の留守番から始め、徐々に時間を延ばすことで、犬に安心感を与えられます。

さらに、トイ・プードルは運動欲求や知的欲求も持ち合わせているため、単なる基本コマンドの訓練に加えて、「トリック」や「知育玩具」を取り入れることで、精神的な満足度を高めることができます。たとえば、「お手」「ターン」「ハイタッチ」などの簡単な芸を教えると、犬にとっては遊びの延長で学べる楽しい時間となります。こうした取り組みは、犬のストレスを減らすだけでなく、飼い主との信頼関係を深める上でも非常に効果的です。

総合的に見ると、トイ・プードルは小型犬の中でもトップクラスにしつけやすい犬種といえます。ただし、しつけの基本は「早い時期から」「一貫性を持って」「褒めて伸ばす」という点を押さえることが欠かせません。飼い主の努力と愛情が適切に注がれれば、トイ・プードルは家庭内で非常に扱いやすく、礼儀正しい伴侶犬として成長していくでしょう。

気性の穏やかさ・性格

トイ・プードルは、その愛らしい見た目に加え、明るく社交的な性格から多くの家庭で愛されてきました。気性に関して言えば、小型犬としては比較的落ち着きがあり、人や環境に順応しやすい傾向を持っています。ただし、個体差も大きく、育った環境や飼い主の接し方によって性格が形成されるため、その点を理解しておくことが重要です。

まず注目すべきは「人懐っこさ」です。トイ・プードルは飼い主に対して深い愛着を持ち、常に一緒にいたがる傾向があります。抱っこや膝の上で過ごすことを好む子も多く、家庭内では「小さな影」と形容されるほど、飼い主の後をついて回ることも珍しくありません。この強い愛着心は、家庭犬として大きな魅力ですが、一方で「分離不安」を招きやすい側面もあります。飼い主と離れることに強いストレスを感じると、吠えたり家具をかじったりといった問題行動につながることがあるため、幼少期から一人で落ち着ける時間を設けることが推奨されます。

また、トイ・プードルは非常に社交的で、知らない人や他の犬とも比較的スムーズに打ち解けやすいとされています。初対面でも好奇心を示し、積極的に挨拶に行く個体が多いです。ただし、この「積極性」は裏を返せば「警戒心の薄さ」にもつながり、見知らぬ人や犬に無防備に近づいてしまうことがあります。特にドッグランや公園などでは、他犬との相性を見極めつつ、適切な距離を取ることを飼い主がサポートする必要があります。

性格面で特徴的なのは「遊び好き」であることです。小型犬ながら運動神経が良く、ボール遊びや知育おもちゃを使ったゲームに熱中します。こうした活動を通じて、エネルギーを発散し、精神的な安定を保つことができます。遊びの時間は単なる娯楽にとどまらず、飼い主との関係を深める大切なコミュニケーションの場でもあります。

加えて、プードルは「感受性の強さ」が際立つ犬種です。飼い主の声の調子や表情の変化に敏感で、怒鳴り声や厳しい態度には強いストレスを感じやすい傾向があります。そのため、しつけや日常生活の中で「安心感を与える接し方」が不可欠です。叱るよりも、望ましい行動をしたときに褒めて伸ばす方が、トイ・プードルの性格を健全に育てることにつながります。

一方で、知能が高いことから「自己主張」も強くなる場合があります。要求吠えやいたずらなどを通して自分の意思を伝えようとする個体も少なくありません。これは必ずしも悪い性質ではなく、飼い主にとっては犬の欲求を理解する手がかりになります。ただし、それを常に受け入れてしまうと「わがまま」が定着してしまうため、適切な線引きとルール作りが必要です。

総合的に見れば、トイ・プードルの性格は「明るく社交的で人に寄り添うことを好むが、同時に感受性が強く、飼い主の影響を大きく受ける」と表現できます。愛情深い一方で甘えん坊な面もあるため、安定した生活リズムと穏やかな接し方を維持することで、その魅力を最大限に引き出すことができます。家庭の中で大切に育てられたトイ・プードルは、温和で信頼に満ちた伴侶として、一緒に暮らす人々に安心と喜びを与えてくれるでしょう。

病気・けがへの強さ・寿命

トイ・プードルは小型犬の中でも比較的健康的で寿命が長い犬種として知られています。一般的な平均寿命は14~16歳とされており、中には18歳、さらには20歳近くまで長生きする個体も存在します。この長寿性は、もともとプードルという犬種が水猟犬として発展してきた過程で、体が丈夫に育成されてきたことも一因と考えられます。ただし、体が小さい分、特有の病気やけがには注意が必要です。

まず代表的な疾患の一つが「膝蓋骨脱臼(パテラ)」です。これは膝の関節が外れやすくなる病気で、小型犬に特によく見られます。トイ・プードルは脚が細く華奢なため、フローリングでの滑りや段差の昇り降りによって膝に負担がかかりやすいのです。軽度の場合は違和感程度ですが、重度になると歩行が困難になり、外科手術が必要になるケースもあります。予防のためには、滑り止めマットを敷く、過度なジャンプを避けるといった環境整備が有効です。

次に注意すべきは「歯の病気」です。小型犬は顎が小さいため、歯が密集して生えやすく、歯垢や歯石が溜まりやすい傾向にあります。そのため、歯周病や口臭が深刻化しやすいのです。トイ・プードルも例外ではなく、毎日の歯磨きやデンタルケアが欠かせません。歯周病は口腔内の問題だけでなく、心臓や腎臓に影響を及ぼすこともあるため、早期の予防とケアが長寿の鍵を握ります。

さらに、「眼の病気」にも注意が必要です。代表的なのは「進行性網膜萎縮(PRA)」や「白内障」です。特に遺伝的な背景を持つPRAは、視力が徐々に低下し、最終的には失明に至る病気であり、ブリーダーが遺伝疾患の検査を行っているかどうかが大きなポイントになります。また、涙やけやドライアイなどもトイ・プードルには比較的多く見られるため、日頃から目の周囲を清潔に保つことが大切です。

また、耳のトラブルにも注意が必要です。トイ・プードルは垂れ耳であり、耳道に毛が生えやすいため、通気性が悪く耳垢や湿気がたまりやすい傾向があります。そのため「外耳炎」や「耳ダニ」が発生しやすく、耳の痒みや臭いの原因となります。定期的な耳掃除と、必要に応じて耳毛の処理を行うことが予防につながります。

体全体の病気としては「クッシング症候群」「甲状腺機能低下症」などのホルモン系疾患も見られることがあります。これらは中高齢期に発症することが多く、早期発見のためには定期的な血液検査が欠かせません。

けがに関しては、体が小さいため「骨折」がリスクとなります。特にソファやベッドから飛び降りた際に前脚を骨折するケースが多く、飼育環境にクッション性のあるマットを敷くなどの配慮が必要です。また、活発な性格ゆえに遊びの最中に関節や筋肉を痛めることもあるため、無理のない運動量を心がけることが求められます。

総じて言えば、トイ・プードルは健康で寿命も長い犬種ですが、その健康を維持するためには「関節のケア」「口腔内のケア」「眼と耳のケア」という三本柱が重要です。そして、定期的な動物病院での健康診断を行うことで、早期に異常を発見し、長寿をさらに延ばすことが可能になります。飼い主が日常的に小さな変化を見逃さず、適切な予防とケアを続けることが、トイ・プードルの健やかな一生を支えるのです。

他の犬や子どもとの同居しやすさ

トイ・プードルは、その明るく社交的な性格と、人懐っこさから「同居に向いている犬種」として高い評価を受けています。小型犬の中では順応性が高く、他の犬や子どもとの生活にも比較的なじみやすい傾向がありますが、注意すべき点も多いため、順を追って解説していきます。

まず「他の犬との同居」について考えてみましょう。トイ・プードルは社交的でフレンドリーな性格を持つため、多くの場合は他犬ともうまくやっていけます。子犬の頃から他犬と遊ぶ機会を持つことで、よりスムーズに関係を築けるようになります。特に同じサイズの小型犬であれば、遊びの強さやテンションが合いやすく、ストレスが少ないと言えます。一方で、大型犬との同居も不可能ではありませんが、体格差から事故につながる危険性があります。遊んでいる最中に体当たりを受けただけでも、トイ・プードルは骨折や脱臼をしてしまう可能性があるため、接触の仕方には注意が必要です。

また、トイ・プードルは「頭が良い」ため、先住犬との上下関係を素早く理解する傾向があります。相手の性格や力関係を察知し、自分の立ち位置を柔軟に調整できるのです。これにより、争いが激化するケースは比較的少ないのですが、飼い主が公平に接しなければ、嫉妬心から問題行動を起こす場合もあります。そのため、多頭飼育をする場合は、食事や遊びの時間、スキンシップの配分に配慮し、どちらかを優遇することがないように心がけることが大切です。

次に「子どもとの同居」についてです。トイ・プードルは明るく遊び好きで、子どもと一緒に走り回ったりボール遊びを楽しむことができるため、良き遊び相手となりやすい犬種です。小型犬ながらエネルギッシュで持久力もあるため、子どもの遊び相手としても十分に活躍できます。また、感受性が高い犬種なので、子どもの笑顔や声に反応して自ら遊びに誘うこともあります。

しかし注意点として、体が小さく骨格が華奢であるため、不意の抱っこや乱暴な扱いによって怪我をしてしまうリスクがある点を忘れてはいけません。特に幼い子どもは犬の扱いに慣れていないため、耳を引っ張ったり、強く抱きしめたりすることで、犬が痛みを感じたり恐怖心を抱いたりすることがあります。その結果、思わぬ事故や犬の防御反応(吠える、噛む)につながる可能性があります。したがって、小さな子どもと同居する場合は必ず大人が見守り、犬と子どもの両方が安心できる環境を作ることが必要です。

また、トイ・プードルは甘えん坊で独占欲が強い面もあるため、赤ちゃんや新しい家族が加わった際に嫉妬を感じることがあります。その場合は、犬をないがしろにするのではなく、むしろ「今まで以上に一緒に過ごす時間を大切にする」ことで不安を和らげることができます。子どもと犬が共に育っていく環境では、犬に対する思いやりや優しさを子どもが学ぶきっかけにもなるため、適切なサポートを行えば双方にとって有益な関係が築けるでしょう。

総合的に言えば、トイ・プードルは他の犬や子どもと同居する上で非常に適応力の高い犬種です。ただし、その「小さな体」と「感受性の強さ」がリスクにもなり得るため、事故防止や精神的なケアが欠かせません。飼い主が調整役としての役割を果たすことで、トイ・プードルは多頭飼いや子どもとの生活において、家庭の一員として穏やかで調和の取れた関係を築いていくことができるでしょう。

運動量の多さ

トイ・プードルは小型犬でありながら、意外にも運動能力が高く、日常的にある程度の運動量を必要とする犬種です。もともとプードルは水猟犬として活躍していた背景を持ち、体は小さくても俊敏性と持久力を備えています。そのため「小型だからあまり動かなくても大丈夫」という認識は誤りであり、健康と精神の安定のためには、毎日の運動が欠かせません。

具体的な運動量としては、1日に合計で30分から1時間程度の散歩が目安とされています。体のサイズに対しては十分な運動量ですが、ただ歩くだけでは物足りないと感じる個体も少なくありません。トイ・プードルは知能が高いため、単調な散歩よりも「ボール遊び」「追いかけっこ」「知育トイを使った遊び」といった頭と体を同時に使う活動を好む傾向があります。こうした遊びを取り入れることで、体力だけでなく精神的な満足感も得られます。

また、トイ・プードルは運動神経が良く、ジャンプ力や敏捷性にも優れています。そのため「アジリティ競技」や「ドッグダンス」などのドッグスポーツでも活躍することが可能です。家庭で飼う場合でも、室内に簡単な障害物を置いて遊ぶだけで、運動不足解消と知的刺激の両方を満たすことができます。

ただし、小型犬であるために「骨や関節に負担がかかりやすい」という弱点もあります。特に膝蓋骨脱臼や骨折のリスクが高いため、過度なジャンプや長距離の激しい運動は避ける必要があります。芝生や土の上など、衝撃を吸収してくれる地面での運動は比較的安全ですが、硬いアスファルトで長時間走らせるのは関節を痛める原因となります。

さらに、運動は単なる体力維持のためだけでなく、精神的な安定をもたらすという意味でも重要です。トイ・プードルは飼い主との絆を強く求める性格を持つため、散歩や遊びを通じて「一緒に活動する時間」を持つことが、ストレスの軽減や問題行動の防止につながります。運動不足が続くと、無駄吠えや家具の破壊といった行動に出ることもあるため、日常的に適度な運動を確保することが、良好な生活を送る鍵となります。

また、運動量の調整は年齢や体調によっても変化します。子犬期は関節が未発達のため、激しい運動は控え、短時間で回数を分けるのが理想です。成犬期にはエネルギーが充実しているため、散歩や遊びを積極的に取り入れる必要がありますが、高齢期に入ると持久力が落ちるため、無理をさせずに短時間の散歩を毎日継続することが望ましいです。

総合的に見ると、トイ・プードルは小型犬の中では運動量が比較的多い部類に入りますが、必要な運動は「激しさ」よりも「継続性」と「質」に重きを置くべきです。日々の散歩と知的刺激を組み合わせることで、体力・知能・精神のバランスが整い、健やかで落ち着いた生活を送ることができます。飼い主が積極的に一緒に活動することで、トイ・プードルは運動を楽しみながら健康を維持し、家庭の中で明るく穏やかな存在として輝き続けるでしょう。

体の特徴・被毛・毛色の特徴

トイ・プードルは、その気品ある姿と特徴的な巻き毛で世界中の愛犬家を魅了してきました。小型犬でありながら優雅さを兼ね備え、犬種としての美しさと実用性を両立させている点が大きな特徴です。

まず体格についてですが、トイ・プードルの理想的な体高はおよそ24~28cm、体重は2~4kg程度とされています。非常に小柄ながらも体のバランスは整っており、四肢は細くしなやかで、全体として軽快さを感じさせます。小さな体に見合わず運動能力は高く、俊敏な動きを得意とします。姿勢は自然と背筋が伸び、歩く際にも軽やかで弾むようなステップを見せるため、「優雅な小型犬」としての評価を確立しています。

次に被毛の特徴です。トイ・プードルといえば、羊毛のようにカールした豊かな被毛が最大の魅力です。この毛はシングルコートで、下毛(アンダーコート)を持たないため、季節の抜け毛がほとんどなく、アレルギーを持つ人にも比較的飼いやすい犬種とされています。巻き毛は細かく密に生えており、触ると弾力があり、もつれやすいため、定期的なブラッシングが欠かせません。また、毛が伸び続けるため、一定期間ごとにトリミングをする必要があります。トリミングスタイルが多彩で、「テディベアカット」「ラムクリップ」「コンチネンタルクリップ」など、飼い主の好みや犬の生活環境に合わせて楽しめるのもプードルならではの魅力です。

毛色に関しても、プードルは非常にバリエーション豊かです。日本で特に人気があるのは「レッド」「アプリコット」「クリーム」「ホワイト」「ブラック」「ブラウン」などですが、国際的にはシルバー、ブルー、カフェオレなども公認されています。いずれの毛色も単色(ソリッドカラー)が基本とされており、プードルの被毛の美しさを引き立てる要素となっています。ただし、子犬期と成犬期で毛色が変化することが多く、例えばレッドの子犬が成長するとアプリコットやクリーム寄りに色が淡くなることもあります。これはプードルの被毛に特有の現象であり、成長とともに異なる美しさを楽しむことができます。

さらに特徴的なのは、毛質のために「匂いが少ない」という点です。一般的に犬の被毛や皮脂には独特の匂いがありますが、トイ・プードルは比較的体臭が少なく、家庭内でも清潔に保ちやすい犬種といえます。もちろん、耳や口腔、足裏などの衛生管理は必要ですが、被毛自体から強い匂いが出にくいのは飼いやすさの大きな要因となっています。

身体的な特徴としては、目が丸く大きく、表情が豊かであることも挙げられます。知的で愛嬌のある表情は、飼い主とのアイコンタクトを自然に誘い、コミュニケーションを深める要素となっています。また、垂れ耳でありながら根元から高い位置についているため、顔全体が上品な印象を与えます。

総じてトイ・プードルの体や被毛、毛色の特徴は「華やかさ」と「実用性」を兼ね備えています。小さくてもバランスの取れた体格、抜け毛が少なくアレルギーに配慮しやすい毛質、多彩な毛色とトリミングスタイルは、見た目の美しさだけでなく飼いやすさにも直結しています。こうした特徴が、家庭犬として世界中で愛され続けている理由のひとつであるといえるでしょう。

里親・ブリーダー・値段

トイ・プードルは日本国内でもトップクラスの人気犬種であり、その入手方法や価格帯には大きな幅があります。特に「里親制度を利用する場合」「ブリーダーから迎える場合」「ペットショップで購入する場合」といったルートごとに特徴が異なりますので、それぞれの側面から解説していきます。

まず「里親として迎える」場合についてです。トイ・プードルは人気犬種であるがゆえに、保護犬として里親募集に出される数も比較的多い傾向があります。理由は様々で、飼い主の生活環境の変化、しつけ不足による問題行動、病気や高齢化などが挙げられます。里親制度を利用すれば、譲渡費用は医療費や交通費程度で済むことが多く、経済的な負担は比較的軽いといえます。ただし、保護犬は過去の環境によって心身に影響を受けていることがあり、人間不信や健康上の問題を抱えている場合もあります。そのため、時間と根気をかけて向き合える家庭に向いています。

次に「ブリーダーから迎える」場合についてです。良質なブリーダーは、繁殖にあたり遺伝性疾患の検査を行い、健全な親犬を選んで計画的に繁殖を行っています。そのため、健康で性格が安定した子犬を迎えられる可能性が高く、将来的な病気のリスクを減らすことにもつながります。また、ブリーダーは毛色やサイズに関しても豊富な知識を持っており、希望する特徴に近い子犬を紹介してくれることもあります。価格は30万円前後が相場ですが、人気の毛色(特にレッドやアプリコットなど)や小さめのサイズになると50万円以上になるケースも珍しくありません。ショードッグ向けの血統を持つ子犬では100万円を超えることもあります。

「ペットショップで購入する」場合は、手軽さが魅力です。店頭で実際に子犬を見て選ぶことができ、すぐに連れて帰れるのは利点です。ただし、流通過程で子犬に大きなストレスがかかる場合もあり、社会化不足や体調不良のリスクも否定できません。そのため、信頼できるショップかどうかを見極めることが非常に重要です。

価格についてさらに細かく見ていくと、トイ・プードルは毛色によって値段の差が大きく出やすい犬種です。日本では特に「レッド」「アプリコット」「クリーム」が人気で、需要が高いため価格も高めに設定されています。一方で、ブラックやホワイトは比較的リーズナブルになる傾向があります。ただし、人気の毛色であっても毛並みの質や体型のバランス、親犬の血統によって価格は大きく変動します。

また、最近ではブリーダーや保護団体から直接譲り受けるケースが増えており、インターネットを通じて全国の情報にアクセスできるようになっています。ただし、ネット上の情報だけで判断するのではなく、実際に見学を行い、親犬や飼育環境を確認することが不可欠です。

総合的に言えば、トイ・プードルを迎える際には「可愛さ」や「値段」だけで決めるのではなく、将来にわたって健康で幸せに暮らせるかどうかを見極めることが何より大切です。里親、ブリーダー、ペットショップのいずれの方法を選ぶにしても、信頼できる相手から迎えることが、犬と人の双方にとって最も良い選択につながります。そして、購入や譲渡の初期費用だけでなく、生涯を通じた医療費・トリミング費・日常の生活費も考慮することで、トイ・プードルとの生活を安定して楽しむことができるのです。

トイ・プードルの動画集

[再生は画像をクリック]

トイ・プードルの動画 その1

トイ・プードルの動画 その2

トイ・プードルの動画 その3

トイ・プードルの人気インスタグラマーご紹介


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