【そのたまらない愛嬌に世界中がメロメロ、パグ】

パグの基本情報(性格・しつけ・病気など)

 
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パグ
[英記]:Pug

    ◇基本データ
  • ・サイズ:  小型犬
  • ・体高:25cm~30cm
  • ・体重:6kg~9kg

  • ◇起源・歴史・沿革・系統:
  • パグの歴史は古く、原産は東洋で、その中でも中国という説が有力とされています。
    紀元前400年にはすでに中国の王室で飼われており、この飼われていた小型犬がパグの始祖犬にあたると言われています。

    他にはチベットの僧にも飼われていました。 この小型犬は、マスティフが小型化されたものだという説が有力なようです。
    トイサイズ(小型犬)の犬種では、マスティフの系統はパグが例外的な存在になるため、非常に珍しいとされています。

    古来の中国では、パグの額のしわが、中国漢字の『皇』の字に見えるため、 『皇の印』と呼ばれていたという記録もあります。

    16世紀には、東インド会社の商人の手によりオランダへもたらされました。
    17世紀ごろからヨーロッパ各地にも渡来し、オランダ王室で公式犬として飼われていたり、 イギリスで貴族や王室といった上流階級で愛されたりしており、非常に人気が出ました。
    なお、1572年のオランダにて、スペイン兵の接近をパグが知らせ当時のウィリアム王子の命を救ったという逸話もあります。

    また、同17世紀ごろのフランスでは、ナポレオン夫人が寵愛しており、 彼女が収監された際にパグを通じてナポレオンにメッセージを届けたという話が伝えられています。

    19世紀に入ると、パグの人気は衰退の道をたどり、一時はこの犬種の存続が危惧されるほどまでになりました。
    しかしながら、その後にアメリカに渡り、そこでパグの人気が出たことから数がまた増えていきました。


    現在ではパグは世界中で愛されている犬種になります。
    また、一部の国では独自にパグの愛称を持っており、イギリスでは『ダッチ・パグ』『チャイニーズ・パグ』、 オランダでは『モプスホンド(おどけた犬)』、フランスでは『カーリン(パグ愛好家だったフランスの俳優の名前)』、 ドイツでは『モプス(しかめっ面)』などと、様々なものがあります。

    パグという呼称の由来ですが、ラテン語の『こぶし』の意味を持つ『パグナス』に由来するという説や、 19世紀当時に流行していた『パグモンキー(マーモセット)』から来ているという説等が存在します。


    ◇こんなスタイルで犬を飼いたい方・こんな状況の方との相性Good!!
    ・穏やか・温厚・愛嬌のある小型犬に魅力を感じる
    ・しつけに自身が無い。犬を飼うのは初心者
    ・性格の良さなどあれば、体はさほど頑丈でなくてもしょうがない
    ・小さいお子様や他の犬と同居させる予定がある
    ・激しい運動やドッグスポーツなどの運動方面の充実は求めない
パグのメイン写真 パグの特徴評価グラフ

しつけのしやすさ

パグはその愛嬌のある顔立ちと、ユーモラスな仕草で多くの人々を魅了してきた犬種です。しつけに関して言えば、他の小型犬や独立心の強い犬種と比べると比較的素直な面を持っており、飼い主との関係性が良好であれば学習もスムーズに進む傾向があります。ただし、これは「全く苦労しない」という意味ではなく、パグならではの特性を理解した上での接し方が必要です。

まず、パグは人懐っこく社交的で、飼い主に褒められることを非常に喜ぶ性質があります。このため、叱責中心ではなく「褒めて伸ばす」しつけが適しています。特にオヤツを使ったトレーニングは効果的で、覚えてほしい行動を繰り返し練習することで、比較的早く習得してくれることが多いです。しかし一方で、食欲旺盛すぎるために過度なご褒美は肥満を招きやすく、分量の調整が大切です。

次に注意したいのが「頑固さ」です。パグは陽気な性格の反面、時として自分のやりたいことを優先してしまう場面が見られます。特に散歩中に匂い嗅ぎに夢中になって動かなくなったり、気分が乗らないと指示に従わなかったりすることがあります。このような時に強く叱っても逆効果で、むしろ飼い主との信頼関係を損ねてしまいます。パグにとって「楽しい」「安心できる」環境を作ることが、しつけを円滑に進める最大のポイントです。

さらに、パグは甘えん坊で人のそばにいることを好むため、長時間の留守番が苦手な傾向があります。分離不安につながりやすく、無駄吠えやイタズラ行動を起こすこともあります。これを予防するには、子犬の頃から少しずつ一人で過ごす時間に慣らし、留守番中に安心できるクッションやおもちゃを用意してあげることが効果的です。

また、トイレトレーニングについても触れておきましょう。パグは比較的覚えが早い犬種ですが、短頭種特有の「鼻ぺちゃ」による興奮のしやすさや集中力の短さから、失敗が繰り返されることもあります。その場合は叱らず、成功したときに必ず褒めることで徐々に定着させることが重要です。飼い主が根気強く取り組むことで、パグ自身もルールを理解し安心して生活できるようになります。

総合的に見ると、パグのしつけは「やさしく一貫した態度」と「ポジティブな強化」が鍵となります。難易度が極端に高いわけではありませんが、頑固さや甘えん坊な性格を理解せずに接すると、思うように進まないこともあるでしょう。飼い主の忍耐と工夫次第で、家庭内での良きパートナーとして落ち着いたパグに育てることが可能です。

気性の穏やかさ・性格

パグは古代中国で愛玩犬として王族や貴族に飼育されてきた歴史を持つ犬種で、人と寄り添って生きることを本能的に好む傾向が強い犬です。そのため、気性はきわめて穏やかで、攻撃性の少ない小型犬として広く知られています。家庭犬としての適性が高く、多くの国でペットとして人気を集めている理由は、この性格の安定性にあると言えるでしょう。

まず、パグの性格の大きな特徴は「明るさ」と「愛嬌」です。常に表情豊かで、しぐさもユーモラスなため、家族に笑顔を与えてくれる存在です。また、強い独占欲や自己主張が少なく、人間のペースに合わせて行動する柔軟さがあります。そのため、初めて犬を飼う家庭にも比較的安心して迎え入れることができる犬種です。

一方で、パグは非常に人懐っこく、飼い主に対する愛情が深いため、甘えん坊な面が際立っています。膝の上に乗りたがったり、常に人のそばにいたがったりと、「ひとりで過ごすことが苦手」な傾向があります。この点は魅力でもありますが、分離不安を引き起こす要因となる場合もあります。したがって、パグの性格を理解した上で、適度に距離を持たせる工夫が必要です。

また、パグは温厚で社交的ですが「頑固さ」を併せ持っています。これは気性が荒いという意味ではなく、自分の好きなことや興味に強くこだわる性格がある、ということです。たとえば、散歩中に気になる匂いを嗅ぎ続けて動かなくなったり、気に入らない遊びには参加しなかったりする姿が見られます。このようなときに無理に従わせようとすると、かえって反発心を生んでしまうため、飼い主はユーモアと根気をもって付き合う必要があります。

気性の穏やかさという観点から見ると、パグは小型犬にありがちな「警戒吠え」が比較的少ない部類です。もちろん個体差はありますが、無駄吠えが少なく、初対面の人や来客にもフレンドリーに接することが多いです。番犬としての役割にはあまり向きませんが、家庭犬としてはこの柔らかい性格が大きな利点になります。

さらに、パグは協調性が高く、飼い主とのアイコンタクトを取りながら行動する傾向があります。このため、他の犬と比べて人間社会に適応しやすい性格だといえます。ただし、愛されたい気持ちが強すぎるために、時として嫉妬深さが顔を出すこともあります。たとえば、多頭飼育で他の犬や猫に飼い主の注意が向いていると、間に割り込んできたり、甘えを強めたりすることがあります。これを叱る必要はなく、均等に愛情を注ぐことで不安を和らげてあげられます。

まとめると、パグは「明るく穏やかで、人との暮らしに非常に向いた性格」を持つ犬種です。その一方で、甘えん坊な性質と軽い頑固さがあり、放任主義の飼い方には適しません。家庭に迎える際は、温かく寄り添いながらもルールを教えていくことが、パグにとっても飼い主にとっても心地よい生活につながるのです。

病気・けがへの強さ・寿命

パグは丈夫で健康的な印象を与える犬ですが、実際には犬種特有の体質から注意が必要な病気が数多く存在します。見た目のユーモラスさの裏には短頭種ゆえのリスクが隠れており、飼い主が健康管理をしっかり行うことが寿命を左右するといっても過言ではありません。

まず寿命についてですが、パグの平均寿命はおおよそ12~15年とされています。これは小型犬の中では標準的な長さで、適切な飼育環境と健康管理があれば長寿を全うすることも十分可能です。ただし、そのためには「短頭種特有の呼吸器系トラブル」と「肥満」が最大の課題になります。

短頭種であるパグは「短頭種気道症候群」と呼ばれる問題を抱えやすく、鼻腔や咽頭が狭いために呼吸がしづらい構造をしています。これにより、いびきや呼吸音が大きくなったり、気温が高いと呼吸困難を起こしたりすることがあります。特に夏場の高温多湿環境は危険で、熱中症のリスクが非常に高い犬種です。散歩や運動時には必ず気温を考慮し、涼しい時間帯を選ぶことが重要です。

また、パグは目が大きく突出しているため「角膜炎」や「眼球の外傷」にかかりやすいという特徴があります。遊んでいる最中に家具や枝にぶつけてしまったり、他の犬との接触で目を傷つけてしまうことが少なくありません。涙や目やにが多いときはすぐに動物病院を受診し、悪化を防ぐことが大切です。

次に、皮膚疾患もパグに多い病気の一つです。顔のしわの間に汚れや湿気が溜まりやすく、そこから炎症や細菌感染を引き起こすことがあります。特に梅雨時や湿度の高い季節は注意が必要で、定期的にしわの部分を優しく拭き清潔に保つことが予防につながります。アレルギー性皮膚炎やアトピーを発症する個体もいるため、日常的な皮膚のチェックは欠かせません。

さらに、パグは「肥満」になりやすい犬種です。食欲旺盛である一方で運動能力は高くなく、短頭種のため長時間の激しい運動は向いていません。このため、カロリー管理を怠ると体重がすぐに増え、心臓病や関節疾患を招きやすくなります。適正体重を維持することは寿命を延ばす最大のポイントであり、食事の量や質の管理は飼い主の重要な役割です。

そのほかに、遺伝的に「脊髄軟化症」や「椎間板ヘルニア」、「パグ脳炎(壊死性髄膜脳炎)」と呼ばれる神経系の疾患にかかるリスクもあります。特にパグ脳炎は若齢でも発症することがあり、原因不明で進行が早い難病です。発作や異常行動が見られた場合には早急な診断と治療が求められます。

総合的に見ると、パグは寿命の平均は比較的長いものの、呼吸器、皮膚、眼、肥満といった問題が生活の質を左右します。これらのリスクを軽減するには、日常のケア、定期的な健康診断、気候への配慮が欠かせません。パグは人との絆を深めるほど心豊かに暮らせる犬種であり、健康管理を徹底することで、その明るい性格を長く楽しむことができるのです。

他の犬や子どもとの同居しやすさ

パグはその穏やかでフレンドリーな性格から、他の犬や子どもとの同居に適した犬種のひとつとして知られています。攻撃性が低く、他者に対して寛容な態度を示すことが多いため、家庭犬として複数のメンバーと暮らす場合でも安心感があります。ただし「無条件に誰とでも仲良くできる」というわけではなく、環境や飼い主の接し方によって相性が左右される点は理解しておく必要があります。

まず子どもとの関係についてですが、パグは陽気で人懐っこい性格を持ち、子どもと遊ぶことを喜ぶ傾向があります。小型犬でありながら体格がしっかりしているため、少し乱暴に抱きつかれても我慢する忍耐強さがあります。ただし、短頭種ゆえに呼吸がしづらい体質を持っているため、長時間の抱っこや無理な体勢を強いると体調を崩す可能性があります。子どもに「優しく接すること」「遊びの合間に休ませること」を教えることが、双方にとって快適な関係を築くために欠かせません。

次に他の犬との同居に関してですが、パグは他犬への敵対心が比較的少なく、社交的に振る舞うことができます。ドッグランや散歩中でも友好的に接する個体が多く、犬同士のトラブルは少なめです。特に同じく穏やかな性格の犬種とは相性が良く、多頭飼育にも向いています。ただし、食べ物への執着心が強いため、食事やおやつの場面ではトラブルを避ける工夫が必要です。別々の食器を用意し、食事中は距離を保つことで安心して与えられます。

また、パグは「飼い主の愛情を独り占めしたい」という気持ちが強い一面も持っています。多頭飼育の環境では、他の犬や猫に飼い主の関心が向くと嫉妬心を見せることもあります。ただしこれは攻撃的な行動につながるものではなく、飼い主の膝に割り込んできたり、甘えを強めたりする程度です。このような時は叱らず、均等に愛情を注ぐことで不安を解消してあげることが大切です。

さらに、猫や小動物との関係についても触れておきましょう。パグは狩猟本能が強くない犬種であるため、猫やウサギなど小さな動物と同居できる可能性があります。ただし、相手の性格によってはストレスや不安を与えてしまう場合があるため、初対面は慎重に行う必要があります。無理に接触させず、徐々に距離を縮める形で慣らしていくのが理想的です。

総合すると、パグは「家庭内の調和を乱しにくい犬種」であり、子どもや他の犬との同居に非常に適しています。その一方で、呼吸の弱さや食事の執着といった特性を理解し、生活環境を整えることが欠かせません。パグは本来、人と一緒に過ごすことを何よりも喜ぶ犬であり、家庭の一員としての適性は極めて高いといえるでしょう。

運動量の多さ

パグは小型犬の中でも特に「運動量が少ない犬種」として知られています。もともと愛玩犬として人のそばで暮らすために改良されてきた歴史を持ち、狩猟や牧畜などの作業をしてきた犬種とは異なり、大きな体力や持久力を必要としません。とはいえ、まったく運動がいらないわけではなく、健康を維持するためには適度な散歩や遊びが欠かせません。

まず、パグの体の構造から運動の特徴を考えてみましょう。短頭種であるため鼻腔が狭く、呼吸がスムーズに行えない個体が多いです。そのため、走り続けたり長距離を歩いたりするような運動は苦手です。特に気温や湿度が高い環境ではすぐに息が荒くなり、呼吸困難や熱中症のリスクが高まります。したがって「短時間で効率的に」「涼しい時間帯に」運動させることが鉄則になります。

一般的に、パグに必要な散歩の時間は1日2回、各20〜30分程度が目安です。あまりに短すぎると筋力低下や肥満につながりますが、長時間歩かせすぎるのも体への負担となります。歩くスピードはゆっくりで十分で、道端で匂いを嗅ぎながらのんびりと散歩を楽しむスタイルが向いています。

また、散歩だけでなく室内遊びも重要です。パグは遊び好きで、特に知育玩具や引っ張りっこ、かくれんぼのような遊びを好みます。短時間でも楽しめる遊びを取り入れることで、心身の刺激になり、ストレス発散にもつながります。特に肥満防止のためには、遊びを通じてカロリーを消費させる工夫が有効です。

パグの運動において気を付けたいのは「温度管理」と「運動の質」です。夏場は朝や夕方の涼しい時間に散歩を行い、冬場は冷たい空気による呼吸器への負担を考慮して短めに切り上げるのが望ましいです。また、無理に走らせたり階段の昇り降りを繰り返させたりすると関節に負担がかかり、怪我や椎間板ヘルニアなどのリスクが高まります。パグにとって運動は「量より質」であり、安全かつ無理のない範囲で楽しむことが大切です。

さらに、パグは飼い主と一緒に過ごすこと自体が大きな喜びになります。運動も単なる体力づくりの手段ではなく、飼い主とのコミュニケーションの場としての意味が大きいのです。散歩や遊びの時間を「一緒に楽しむ」意識で行うと、精神面の安定にもつながります。

まとめると、パグは運動量が少なめで、他の犬種のように長時間の激しい運動は必要ありません。しかし、肥満予防やストレス解消のためには適度な散歩と遊びが不可欠です。パグにとって理想的な運動は「短時間で楽しく安全に」行うものであり、飼い主の工夫次第で心身ともに健康的な生活を送らせることができます。

体の特徴・被毛・毛色の特徴

パグは、その独特な外見で世界中の人々を魅了してきた犬種です。ユーモラスで愛嬌のある顔立ちはもちろん、コンパクトながらもがっしりとした体つき、短く滑らかな被毛、そして限られた毛色が特徴的です。ここでは、パグの身体的な特性や毛並みについて詳しく掘り下げていきます。

まず体格ですが、パグは小型犬に分類され、体高はおよそ25~28センチ、体重は6~8キロが標準とされています。見た目は小柄ですが筋肉質で骨太な体つきをしており、「小さな大きな犬」と評されることもあります。見た目以上に重量感があり、抱き上げるとずっしりとした感触があります。このがっしりした体格が、子どもとの生活にもある程度の安心感をもたらしています。

次に顔の特徴について触れてみましょう。パグの顔は典型的な短頭種で、鼻が短くぺちゃんとした形をしています。これにより「つぶれた顔」のように見えるのですが、同時に呼吸器系の弱さの原因にもなっています。大きな丸い瞳は非常に印象的で、人間のような豊かな表情を見せますが、突出気味であるため傷つきやすい部分でもあります。また、額に深いしわが刻まれているのもパグの大きな特徴です。これらのしわはパグ独特の表情を形作る一方、汚れや湿気がたまりやすいので日常的なケアが不可欠です。

被毛は短く密生しており、手触りは滑らかで光沢があります。シングルコートではなくダブルコートに分類されるため、抜け毛が多いのも特徴の一つです。特に換毛期には驚くほど毛が抜けるため、ブラッシングや掃除が欠かせません。短毛だからといって手入れが不要ではなく、むしろこまめなケアをすることで皮膚疾患の予防につながります。

毛色については、国際的な犬種標準では「フォーン」と「ブラック」の2色が基本とされています。フォーンは淡いベージュからやや濃い茶色まで幅があり、顔の部分は黒いマスクが入るのが特徴です。このコントラストがパグらしい愛嬌を引き立てています。一方ブラックは全身が黒一色で、光沢のある毛並みが上品さを感じさせます。国や団体によっては「シルバー」や「アプリコット」を認める場合もありますが、一般的にはフォーンとブラックが主流です。

体の動きや姿勢にも特徴があります。背中はまっすぐでコンパクトにまとまっており、しっぽは高い位置からきゅっと巻き上がっています。この巻き尾はパグの大きなチャームポイントで、二重巻きになっている個体は特に理想的とされています。歩き方はややのっそりとした印象ですが、活発に動き回るときのコミカルな姿は、飼い主に大きな笑いを与えてくれるでしょう。

総合すると、パグは小型犬ながら力強い体格を持ち、短毛で手入れしやすそうに見えて実際は抜け毛や皮膚のケアが欠かせない犬種です。その独特な顔立ちや毛色は世界中で愛されており、ユーモラスな外見と愛嬌たっぷりの仕草が、多くの家庭で人気を集める理由になっています。外見的な特徴は可愛らしさの象徴であると同時に、健康上の注意点を示すサインでもあるため、飼い主はその両面を理解して接することが大切です。

里親・ブリーダー・値段

パグは世界的に人気の高い愛玩犬であり、日本でも安定した需要があります。そのため、ペットショップやブリーダーを通じて比較的入手しやすい犬種ですが、人気があるがゆえに乱繁殖や健康管理の不十分な個体が流通してしまう現実もあります。ここでは、里親制度やブリーダー選び、そして価格の目安について詳しく解説していきます。

まず、価格についてです。日本国内でパグの子犬を迎える場合、一般的な相場はおよそ20万〜40万円ほどです。血統や毛色、顔つき、巻き尾の形などによって値段に差が出ます。特にショータイプや、血統がはっきりしている個体は50万円を超えることもあります。毛色ではフォーンのほうが流通量が多く、ブラックはやや希少性があり高めの価格設定になる場合があります。また、同じ価格帯でも、ブリーダーの繁殖方針や飼育環境によって健康状態に大きな違いが生じるため、値段だけで判断するのは危険です。

次に、ブリーダーから迎える場合の注意点について触れましょう。パグは短頭種であり、呼吸器系や皮膚の疾患にかかりやすい特徴を持っています。優良なブリーダーは遺伝的な疾患のリスクを減らすために計画的な繁殖を行い、親犬の健康チェックを徹底しています。見学の際には、親犬の様子や飼育環境を確認し、質問に誠実に答えてくれるかどうかを基準にすると安心です。「安さ」を売りにしている業者や、親犬を見せてくれないところは注意が必要です。

一方で、里親制度を通じてパグを迎える選択肢もあります。保護団体や動物愛護センターには、飼育放棄や繁殖引退犬として保護されたパグが新しい家庭を探していることがあります。パグは甘えん坊で人とのつながりを求める犬種であるため、保護犬であっても新しい飼い主に早く馴染むケースが多いです。里親になる場合、譲渡費用はワクチン接種や避妊去勢、医療費の一部として数万円程度がかかりますが、子犬を購入するより費用を抑えられる場合もあります。何よりも、保護犬を迎えることは命を救う行動につながり、大きな意義があります。

ただし、里親募集に出されるパグは成犬やシニア犬であることが多く、持病を抱えている場合もあります。すでに呼吸器や皮膚に問題を持っているケースもあり、医療費がかかることを前提に迎える必要があります。それでも「落ち着いた性格の成犬を望んでいる」「保護犬を支えたい」という家庭にとっては、非常に良い選択肢となるでしょう。

総合的に見ると、パグを迎える方法は大きく分けて「ブリーダーから子犬を購入する」か「里親として保護犬を迎える」かの2つです。いずれにしても重要なのは、価格や見た目だけで判断せず、健康面や飼育環境をしっかり確認することです。パグは見た目の可愛らしさだけでなく、呼吸器や皮膚のケアなど日常的な管理が求められる犬種です。迎える前にその特性を理解し、最後まで責任を持って世話ができるかを考えることが、飼い主にとってもパグにとっても幸せな未来につながります。

パグの動画集

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パグの動画 その1

パグの動画 その2

パグの動画 その3


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