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犬の図鑑
チワワの情報まとめ【犬の図鑑】

【小型の愛玩犬といえばこの犬。しかし意外と激しい性格のチワワ】

チワワの基本情報(性格・しつけ・病気など)

チワワ
[英記]：Chihuahua

◇基本データ

・サイズ：　小型犬
・体高：15cm～22cm
・体重：1kg～3kg

◇起源・歴史・沿革・系統：

チワワは、原産国メキシコとする犬種で、世界最小クラスの犬種の一つです。

チワワの起源については、はっきり分かっていません。
そのため、諸説存在しています。

諸説の中でも有力とされている説の一つは、『テチチ』という中南米のトルテカ族によって飼われていた犬種が存在し、これが儀式の生贄用の犬として使われており、このテチチがチワワの始祖犬にあたるという説です。
トルテカ族がアステカ族のアステカ帝国に征服された後も、それぞれの家で生贄用として飼われていました。
また当時、日常的にこの犬は食用として使われることもあったようです。
普段は各家庭で非常にかわいがられており、抱っこしたりして寒さしのぎのための役目もあったようです。

そして、中世ヨーロッパにおける大航海時代に、中国にいたある犬種がスペインの貿易商によって中南米大陸に持ち込まれ、そこでこのテチチと交配され、誕生したとも言われています。

16世紀に入り、アステカ帝国がスペイン人の手によって滅亡させられてから、このテチチたちは絶滅の危機に瀕しましたが、この頃にどこでどのように後世にチワワになる小型犬種が生き残っていたのか不明です。
それから大きく時が経ち、1850年にメキシコのチワワ州で数匹の小型の犬が発見され、一部がアメリカに持ち込まれ、その後、改良が行われていきました。
これが現在のチワワの直接の起源となっています。

そして、アメリカでザビア・クガートという音楽家がこのチワワを飼っていたことがきっかけで有名となり、その後、世界中で人気が出ていきました。

チワワが日本へ渡ってきたのは1970年代ごろになりますが、特に都市部などでマンションなどの室内飼いペットの需要が増えていくとともに徐々にチワワの人気も上がっていきました。
国内の登録頭数では、トイプードルに続き第二位となっています。（JKC・2021年データ）

また、日本国内同様に、世界的にもその人気は現在でも続いており、チワワは世界中で愛されている小型の家庭犬の代表格となっています。

尚、『チワワ』という犬種名は言うまでもなく、この原産地となっているチワワ州に由来しますが、アメリカに持ち込まれた当初は『ペロ・チワワーノ（Perro Chihuahuano）』という “チワワ地方の犬”という意味を持つ名前でした。

◇こんなスタイルで犬を飼いたい方・こんな状況の方との相性Good!!: ・飼育スペース的には狭い
・運動量は極力少なくて問題ない
・子供が小さくないなど、ある程度落ち着いた生活環境
・小型の体格的に扱いやすいサイズが良い

しつけのしやすさ

チワワは世界で最も小型の犬種として知られていますが、その体の小ささに反してとても勇敢で、時には自己主張が強い性格を持っています。このため、しつけに関しては「やりやすい部分」と「注意が必要な部分」がはっきりと分かれる犬種だといえます。飼い主が一貫性を持って対応できればしつけは決して難しくありませんが、反対に甘やかすと小型犬特有のわがままさや吠え癖が強くなってしまう可能性が高い犬でもあります。

チワワは非常に頭の良い犬で、人間の表情や声のトーンを敏感に読み取る力に優れています。そのため、ポジティブな強化（褒める・ご褒美を与える）を取り入れたトレーニングにはとてもよく反応します。一方で、罰や大きな声で叱るようなしつけは恐怖心を強めるだけで逆効果になることが多いため、優しく根気強く導く必要があります。小型犬だからといってトレーニングを省略してしまうと、抱っこを嫌がったり、来客や他の犬に対して吠え続けるといった行動問題に発展することがあります。

特に注意が必要なのが「吠え癖」と「トイレトレーニング」です。チワワは警戒心が強いため、環境の変化や物音に敏感に反応して吠えることがあります。幼少期から社会化を行い、他人や他の犬、生活音に慣れさせておくことがとても大切です。トイレトレーニングに関しては、体が小さいため膀胱も小さく、排泄の回数が多いことから、他の犬種に比べて時間と根気が必要になるケースがあります。サークルやトイレシーツを工夫して配置し、成功したときにしっかり褒めることで習慣化を促すとよいでしょう。

また、チワワは飼い主に強く依存する傾向があり、一度「この人が自分の味方だ」と感じると忠実に従おうとします。この点を活かして、しつけは信頼関係の構築から始めるのが望ましいです。短時間で集中力が切れやすいので、1回のトレーニングを数分程度に区切り、毎日継続するスタイルが適しています。楽しい雰囲気の中で行うと、学習が早く、喜んで指示に従うようになります。

さらに、チワワは抱っこされることや飼い主の近くにいることを好む一方で、過剰な甘やかしは「自分が家の主導権を持っている」と誤解させる原因になります。その結果、要求吠えや攻撃的な行動につながることもあるため、かわいいからといって何でも許すのではなく、ルールをきちんと設けることが重要です。例えば、食事の順番は人間が先、吠えて要求しても無視する、ソファやベッドに乗せるときは飼い主が許可したときだけにする、など小さなルールを徹底することが信頼関係と上下関係のバランスを保つ秘訣です。

総じてチワワは「しつけに手がかかる」というよりも「飼い主の姿勢が試される犬種」といえます。小さく愛らしい見た目に惑わされず、一貫性をもって対応することで、社会性のある落ち着いたチワワに育てることができます。初めて犬を飼う人にとっても、正しい知識を持って取り組めば十分にしつけ可能な犬種です。

気性の穏やかさ・性格

チワワは体の小ささからは想像できないほど、自己主張がはっきりとした犬種です。非常に勇敢で好奇心旺盛、また飼い主への愛情が強く、常に人と一緒にいたいと感じる性格を持っています。小型犬としては知名度が高く「かわいい」「甘えん坊」というイメージが先行しがちですが、実際には個体ごとに性格の差が大きく、また育った環境やしつけによって大きく左右されます。そのため、チワワを理解するには「小さな犬＝おとなしい」という一般的なイメージにとらわれず、犬本来の気質を知ることが大切です。

チワワは古くからメキシコで人間と共に暮らしてきた歴史を持ち、家族に対しては非常に忠実です。特に自分が「この人が飼い主だ」と認識した相手に対しては深い愛情を示し、抱っこされたり寄り添ったりすることを好みます。しかし同時に警戒心が強く、知らない人や見慣れない環境に対しては吠えたり身を固くしたりする傾向があります。これは番犬的な気質ともいえるもので、体は小さくても「自分が家を守る」という意識があるためです。

気性の穏やかさについては、一概に「穏やか」「神経質」と決めつけることはできません。家庭内で落ち着いた環境を整え、幼少期から社会化を丁寧に行ったチワワは非常におっとりした性格に育ちますが、逆に過保護に育てられたり、外部の刺激に慣れさせなかった場合は、臆病さが強調されて吠えやすく、攻撃的な一面が出ることもあります。つまり、チワワの気質は遺伝的要素だけでなく、生活の与え方によって大きく変化するのです。

もう一つの特徴として「縄張り意識の強さ」が挙げられます。飼い主の膝やベッドなど、自分が安心できる場所に他人や他の犬が近づくと強く警戒することがあります。これは決して性格が悪いわけではなく、自分の小さな体を守るための本能的な反応です。そのため、来客時や散歩中に出会う犬との接し方については、飼い主がリードして安心感を与えることが必要です。

家庭内では非常に愛嬌があり、飼い主の気持ちを読む力に長けています。飼い主が喜んでいると一緒に嬉しそうに振る舞い、落ち込んでいると寄り添って慰めるような素振りを見せることも多くあります。まさに「小さな相棒」と呼べる存在で、愛犬との深い絆を感じられる犬種です。また、活動的で遊ぶことが大好きなので、飼い主が積極的にコミュニケーションをとれば、とても明るく陽気な家庭犬に育ちます。

ただし、一度恐怖体験をしたり、強いストレスを感じる出来事があった場合、その記憶を長く保持しやすいのもチワワの特徴です。例えば、子犬のころに乱暴に扱われた経験があると、大人になっても人の手を怖がるようになるケースがあります。こうした性格的な影響を避けるためにも、日常的に安心できる環境を整えることが重要です。

まとめると、チワワは「小さな体に大きな自尊心と愛情を持つ犬」といえます。穏やかな性格かどうかは飼い主の接し方による部分が大きく、愛情と規律のバランスを持って育てることで、落ち着いた性格の家庭犬として一緒に暮らすことができます。神経質な面を持ちながらも、飼い主にとってかけがえのない伴侶となる魅力を備えた犬種です。

病気・けがへの強さ・寿命

チワワは世界的に見ても非常に長寿な犬種のひとつとして知られています。平均寿命は12〜16歳ほどで、個体によっては18歳や20歳近くまで生きるケースも珍しくありません。これは小型犬全般に見られる特徴で、体のサイズが小さい犬ほど寿命が長い傾向にあるためです。しかしその一方で、体が非常に小さいがゆえに特有の病気やけがに注意が必要です。

まず、チワワに多く見られる健康上のリスクとして「骨や関節の弱さ」が挙げられます。特に骨が細いため、ソファやベッドからのジャンプで骨折する事故がよく起こります。中でも前足の骨折は小型犬に多い典型的なけがです。子犬の時期や成長期は特に骨がもろいため、飼い主が生活環境を整えて事故を防ぐことが大切です。スロープを設置したり、高い場所から飛び降りさせない工夫が有効です。

また、チワワは「膝蓋骨脱臼（パテラ）」と呼ばれる膝の関節がずれる病気にかかりやすい犬種です。軽度の場合は歩き方がぎこちなくなる程度ですが、重度になると手術が必要になることもあります。予防のためには肥満を避けること、フローリングに滑り止めを敷くこと、過度なジャンプや急な運動をさせないことが重要です。

次に注意したいのは「心臓疾患」です。チワワは僧帽弁閉鎖不全症という心臓の弁の病気を発症するリスクが比較的高い犬種です。この病気は高齢になるほど発症率が上がり、咳が出たり疲れやすくなったりといった症状が見られます。定期的な健康診断で早期発見することが長寿につながります。

歯や口腔の健康もチワワにとっては大きな課題です。小さな口に歯が密集して生えているため歯周病になりやすく、放置すると全身の健康に悪影響を及ぼすことがあります。毎日の歯磨きやデンタルケア製品の使用を習慣にすることで予防が可能です。

さらに、チワワの中でもアップルヘッド型と呼ばれる頭部が丸いタイプは「水頭症」や「てんかん発作」といった神経系の病気にかかる可能性が指摘されています。すべてのチワワに見られるわけではありませんが、子犬の時期から注意深く観察し、異常があれば早めに獣医師に相談することが望まれます。

寿命を延ばすために特に大切なのは「体重管理」です。小型犬であるチワワは、体重が1kg増えるだけで体への負担が大きくなります。肥満は関節や心臓への負担を増やすだけでなく、糖尿病や呼吸器の病気のリスクを高めます。理想的な体重を保つために、適切な食事量の管理と運動を心がけることが必要です。

また、寒さに弱いのもチワワの特徴です。原産地が比較的温暖なメキシコであるため、冬の寒さは苦手です。体温を維持する力が小型犬は弱いので、冷たい床や風に当たることで体調を崩すことがあります。冬は洋服を着せたり、毛布やベッドを工夫して温かい環境を整えると健康維持につながります。

総合的に見ると、チワワは決して病気に弱い犬種ではなく、むしろ長寿で元気に過ごせる犬です。ただし、小さな体だからこそ外部からの刺激や生活環境の影響を受けやすく、ちょっとした不注意が大きな病気やけがにつながる可能性があります。飼い主が日常的に健康をチェックし、定期的な診察を行うことで、安心して長い時間を共に過ごせる犬種だといえるでしょう。

他の犬や子どもとの同居しやすさ

チワワは愛情深く、飼い主に強く結びつく性格を持っていますが、その一方で体が非常に小さいため、他の犬や子どもとの同居にはいくつか注意点が必要です。特に体格差のある犬種や、まだ加減を知らない小さな子どもと一緒に暮らす場合は、慎重に環境を整えなければなりません。

まず、他の犬との関係について見てみましょう。チワワは自分より大きな犬に対しても臆せず立ち向かおうとする勇敢さを持っています。そのため、相手が温厚な犬であればうまく共存できることも多いですが、力の差が大きい犬と遊ぶと怪我をするリスクが高くなります。特に大型犬と一緒に遊ばせる際は、飼い主が必ず見守り、興奮しすぎないようにコントロールすることが大切です。また、他犬と暮らす場合は、先住犬との相性や性格の違いを考慮し、いきなり同じ空間で生活させるのではなく、徐々に慣らしていくプロセスが必要です。

チワワ同士、あるいは同じ小型犬との暮らしであれば比較的相性が良いことも多いですが、それでも性格の合う合わないがあります。チワワは縄張り意識が強いため、急に新しい犬が来ると強い警戒を示すことがあります。そこで重要になるのが「社会化」です。子犬の時期からいろいろな犬と触れ合う経験を重ねることで、他犬への適応力が育まれ、成犬になってからもストレスなく一緒に過ごせるようになります。

次に子どもとの同居についてですが、これは特に注意が必要です。チワワは体がとても小さく、わずかな衝撃でも骨折や怪我につながります。まだ力加減がわからない幼い子どもが抱き上げようとしたり、強く撫でたりすると、思わぬ事故が起こる危険があります。また、チワワ自身も驚いたり痛みを感じた際に防御反応として噛んでしまうことがあるため、犬にとっても子どもにとっても負担となることがあります。

とはいえ、ある程度年齢が上がった子どもで、犬への接し方を理解できるのであれば、チワワはとても良い家庭犬となります。愛情深く甘えん坊な性格のため、子どもと一緒に遊んだり寄り添ったりして楽しい関係を築くことが可能です。そのためには、保護者が子どもに対して「犬を抱っこしない」「強く触らない」「食事中に邪魔しない」などのルールを教えることが不可欠です。

もうひとつ重要なのは「安心できる居場所の確保」です。他の犬や子どもがいる家庭では、チワワが疲れたときに静かに休める専用スペースを用意することがとても役立ちます。例えばケージやサークル、ベッドを用意して、そこにいるときは誰も触らないようにすることで、ストレスを軽減し安全性を高められます。

総合的に言うと、チワワは「他の犬や子どもとの同居が不可能」というわけではなく、むしろ環境さえ整えれば十分に共存できる犬種です。ただし体の小ささが常にリスクとなるため、飼い主の配慮が欠かせません。安全対策を徹底し、相手への接し方を子どもや他犬にも学ばせることで、チワワは愛らしい家族の一員として安心して暮らせるでしょう。

運動量の多さ

チワワは世界で最も小さな犬種のひとつであり、その体のサイズから「運動はほとんど必要ないのでは」と考えられがちです。しかし、実際には意外と活動的で、健康維持やストレス解消のためには適度な運動が欠かせません。ただし、大型犬のように長時間の散歩や激しい運動を必要とするわけではなく、体のサイズに見合った軽めの運動で十分に満足します。

まず、チワワが必要とする運動量について具体的に見てみましょう。成犬であれば1日に20〜30分程度の散歩を1〜2回行うのが理想とされています。小型犬でありながら体力はある程度あるため、短い散歩でも好奇心を満たし、外の刺激を受けることで精神的に安定します。特にチワワは警戒心が強い犬種なので、散歩を通してさまざまな音や人、犬に慣れることは社会性の発達にもつながります。

散歩だけでなく、室内での遊びも立派な運動になります。ボール遊びや知育玩具を使った遊び、飼い主との追いかけっこなどは、体力だけでなく頭を使う良い刺激になります。チワワは非常に頭が良いため、単純な運動だけでなく「考えながら体を動かす遊び」を取り入れると満足度が高まり、無駄吠えやいたずらの予防にもなります。

ただし注意すべきは「過度な運動は逆効果」だという点です。チワワは骨が細く、関節も弱いため、長時間のジョギングや段差の多い散歩コースは負担になりやすいです。また、体が小さいため体温調節が苦手で、真夏の暑さや冬の寒さで体調を崩すこともあります。散歩の時間帯や服装に工夫をして、快適に運動できる環境を整えることが必要です。

もうひとつ重要なのは「肥満予防のための運動」です。チワワは体重が1kg増えるだけでも体への負担が非常に大きくなります。特に関節疾患や心臓疾患のリスクが高まるため、日常的に適度な運動を取り入れることで理想体重を維持することが大切です。運動不足は筋肉量の低下にもつながり、結果として怪我をしやすくなる悪循環を招きます。

年齢によっても運動量は変化します。子犬期は関節や骨がまだ未発達のため、短時間の軽い遊びを中心にするのが適切です。成犬期は散歩や遊びをバランスよく取り入れ、シニア期に入ったら体調に合わせて負担の少ない散歩や軽い遊びを継続することが推奨されます。

まとめると、チワワは「小さいから運動不要」ではなく「小さいからこそ適度で安全な運動が必要」な犬種といえます。日常的に短い散歩と室内遊びを取り入れることで、心身ともに健やかに暮らすことができます。飼い主が犬の体調や性格をよく観察しながら無理のない運動を続けることが、チワワの健康と長寿を支える大切なポイントです。

体の特徴・被毛・毛色の特徴

チワワは世界最小の犬種として知られ、そのコンパクトで可愛らしい体型が大きな魅力となっています。体重はおおむね1.5〜3kg程度、体高は15〜23cmほどが理想とされ、片手でも抱き上げられるほどのサイズです。見た目は非常に華奢ですが、その小さな体の中には驚くほど活発でエネルギッシュな性質が詰まっています。

チワワの頭部には「アップルヘッド」と「ディアヘッド」という2つのタイプが存在します。アップルヘッドは丸みを帯びた頭蓋骨が特徴で、目が大きく、鼻先が短めです。クラシックなチワワのイメージはこちらに当たります。一方、ディアヘッドは鹿のようにやや細長い顔立ちをしており、マズル（鼻口部）が長めで、すっきりとした印象を与えます。どちらもチワワとして認められていますが、ショードッグとしてはアップルヘッドが好まれる傾向があります。

目は大きく丸く、やや突き出したように見えるのが特徴です。非常に表情豊かで、喜びや不安、甘えたい気持ちなどが目に表れやすい犬種です。ただし目が大きいため、ほこりや枝にぶつかって傷つきやすく、散歩や遊びの際は注意が必要です。耳は大きくピンと立ち、警戒心や興奮を表すバロメーターのような役割も果たしています。

被毛は「スムースコート」と「ロングコート」の2種類があります。

* スムースコート：短毛でつややか、手入れが簡単で抜け毛も比較的少ないタイプです。手触りは滑らかで、体のラインがはっきり見えるのが特徴です。
* ロングコート：柔らかく長めの被毛を持ち、耳や尻尾、胸元に飾り毛が豊かに生えます。見た目が華やかで、より愛らしい印象を与えますが、毛が絡まりやすいため定期的なブラッシングが欠かせません。

毛色のバリエーションは犬種の中でも非常に豊富で、ほぼすべてのカラーや模様が認められています。代表的な毛色には以下のようなものがあります。

* フォーン（薄茶色）
* ブラック＆タン
* クリーム
* ホワイト
* チョコレート
* ブルー（希少）
* レッド
さらに、これらの単色に加えて、ブリンドル（縞模様）、パーティーカラー（白地に斑模様）、サーブル（毛先が黒っぽい）など、多彩なパターンが存在します。毛色によって性格が大きく変わるわけではありませんが、見た目の印象には大きく影響します。

チワワは体が小さいため、体温の維持が苦手です。特にスムースコートの個体は寒さに弱く、冬場は洋服を着せたり、毛布を用意するなどの工夫が必要です。逆に暑さにも弱いため、夏は直射日光を避け、水分補給や室内の温度管理に配慮しなければなりません。

尻尾は長く、カーブを描くように背中の上にのせていることが多いです。歩く姿は軽やかで、体が小さいにもかかわらず堂々とした雰囲気を漂わせます。

まとめると、チワワは小さな体に多様な被毛と毛色を持ち、世界中の人々を魅了してきた犬種です。見た目の可愛らしさだけでなく、表情や仕草が豊かで、個体ごとに異なる特徴を楽しめるのも大きな魅力です。適切なケアを行うことで、その美しい姿を長く保ち続けることができます。

里親・ブリーダー・値段

チワワは日本国内でも非常に人気の高い犬種であり、ペットショップやブリーダーを通じて比較的容易に出会える犬です。しかし、その一方で人気ゆえに無計画な繁殖や不適切な飼育環境で育った個体が出回ることもあり、購入や譲渡の際には注意が必要です。ここでは、チワワを迎える方法として代表的な「里親」「ブリーダー」「価格相場」について詳しく解説していきます。

まず「里親として迎える」場合です。チワワは小型で飼いやすいと考えられるために人気が高いのですが、その一方で「思っていたより吠える」「トイレトレーニングが難しい」「子どもや他の犬とうまくいかない」といった理由で飼育放棄されてしまうケースも残念ながら存在します。そのため、動物愛護団体や保護施設にはチワワが里親募集されていることが少なくありません。里親制度を通じて迎える場合は、譲渡費用は医療費や予防接種代など実費程度（数万円）で済むことが多く、命を救う大きな意味もあります。ただし、すでに成犬であったり、健康上や性格に課題がある場合もあるため、迎える前に団体と十分に話し合い、理解した上で責任を持つ必要があります。

次に「ブリーダーから迎える」場合です。チワワは人気犬種であるため、全国に多くの専門ブリーダーが存在します。信頼できるブリーダーは、親犬の健康管理や性格の安定性に配慮した繁殖を行っており、子犬も元気で社会性が育ちやすい環境で育てられます。優良ブリーダーを選ぶポイントは、犬舎を見学できること、親犬や兄弟犬の様子を確認できること、健康診断やワクチン接種の証明があることです。また、購入後も相談に応じてくれるようなブリーダーは信頼度が高いといえるでしょう。

ペットショップから迎える方法も一般的ですが、店舗によっては流通経路が不透明であったり、過度な繁殖による体の弱い個体が販売されているケースもあります。もちろんすべてのショップがそうではありませんが、購入を検討する際には出自や健康状態をよく確認することが大切です。

チワワの「値段」については、個体差や条件によって大きく変動します。一般的な価格相場は20万〜40万円程度ですが、特に人気の毛色（ブルーやチョコレートなど希少色）やアップルヘッド型で顔立ちが整った子犬は50万円以上になることもあります。血統やショードッグとしての資質を持つ子犬であればさらに高額になります。一方で、成犬や繁殖引退犬は子犬よりも低価格、もしくは無償で譲渡されることもあります。

ここで大切なのは「初期費用よりも、その後の生涯にわたる飼育費用」を考えることです。チワワは長寿な犬種であり、15年以上一緒に過ごすことも珍しくありません。その間にかかる食費、医療費、予防接種、日用品などを考えると、総額で数百万円規模の費用が必要になります。そのため、「迎えるときの値段」だけで判断するのではなく、最後まで責任を持って世話ができるかを考えた上で選択することが重要です。

まとめると、チワワを迎える手段には里親、ブリーダー、ペットショップなどいくつかの方法がありますが、それぞれにメリットと注意点があります。どの方法を選ぶにせよ「健康で安心できる環境から迎えること」「命を最後まで守る覚悟を持つこと」が最も大切です。チワワはその小さな体で飼い主に大きな愛情を注いでくれる存在ですから、迎えるときは慎重に検討し、生涯を共にできる覚悟をもって選ぶことが理想的です。

チワワの写真集

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