マルチーズは、非常に歴史が古く、地中海沿岸地域(マルタ島)が原産ですが、もともとの起源としては、 はっきりしない部分があります。
マルチーズの起源の関する諸説が存在し、マルチーズの祖先犬はもともとは紀元前1500年頃にアジアからマルタ島に渡来したメリタ(「マルタ」の昔の発音)という犬だという説、 そしてこのメリタ犬にスパニエル系の犬種やミニチュア・プードルをかけ合わせて作り出されたという説や、 ビション・フリーゼやボロネーゼ などもかけ合されているという説など、が言われています。
初期のマルチーズは、白以外の被毛の色が往々にして存在していたようです。
なお、マルチーズという名前は『マルタ原産の(犬種)』という意味から由来しています。
また、世に有名な紀元前に書かれたとされる『イソップ物語』にマルチーズは二度ほど登場しています。
この中では、マルチーズは船員や船旅をする者のペットして描かれています。
そして、15世紀頃からフランスなどのヨーロッパ各地へ渡り始め、特に婦人たちに人気を博していました。
しかしながら、18世紀にはマルチーズは種としての絶滅の危機に瀕した可能性を示すものが残されており、「The Lion Dog from Malta—Last of His Race(=マルタからのライオン犬 ー 彼らの種の最後)」と題された1830年代の絵画がそれを示しています。
その後、19世紀にイギリスへ持ち込まれた際に、 当時のビクトリア女王に飼われたことでイギリス国内での人気が爆発的に伸びました。
ビクトリア女王は当時、イギリスの属領になったマルタ島からこの犬を取り寄せたと言われています。
また、17世紀にはアメリカに渡っていましたが、当時飼われる際に、ライオンのような被毛の形にされていたため、 『マルチーズ・ライオン・ドッグ』という呼ばれ方もあったようです。
被毛が純血種だと白のみになることから『白の貴婦人』という異名も持っています。
なお、日本にマルチーズが渡ってきたのは1960年代頃となりますが、1968年から1984年までの長きに渡り犬種別の登録数1位だったほどの人気を誇っていました。
マルチーズは、しつけたことを覚えてくれるには充分の賢さを持っています。
ただ、賢さが逆に厄介な部分もあり、マルチーズ自身のほうが飼い主さんより上だと思い込んでしまったり、 悪いことを覚えてしまわないように、普段の接する中での注意が必要です。
普段、甘えん坊なマルチーズでもありますので、甘やかし過ぎにも注意しないと、わがままに育ってしまいます。
それと、無駄吠えについては少ない方です。
全般的には、しつけしやすい犬種にはなります。
マルチーズは、とても温厚で明るい性格です。
非常に人懐っこいので、家族に対しては愛情深く、家族以外の人にも友好的に接してくれますが、 見ず知らずの人には警戒心を強く持つことが多くはなります。
一方、気が強い面もあり、相手が大きくても果敢に向かっていってしまうこともありますが、 孤独は苦手なので、一緒に過ごしてあげる時間を多く作ってあげることができれば(留守番は苦手です)、 基本的に普段は落ち着いており、一緒に過ごしやすい犬種です。
マルチーズの平均寿命としては、12~14年ぐらいになります。
また、寒さも暑さも特には得意ではありませんので、室内飼いが前提の犬種になります。
かかりやすい病気としてはいくつかあり、一つは皮膚系の疾患で、 食物アレルギーなどのアレルギーやアトピー性皮膚炎などが出やすくなっています。
それと、眼の病気も多く、いわゆる逆さまつ毛と呼ばれる、瞼が内側にめくれてしまう病気の『眼瞼内反症』や、 涙が常にうるんでいる涙目状態や涙やけが見られる状態になってしまう『流涙症(りゅうるいしょう)』 などにかかりやすくなります。
小型犬に共通してかかりやすい『気管虚脱』という、気管支の異常で咳や呼吸困難を引き起こす病気もリスクがあります。
同居の子供に対しても仲良くしてくれます。
小型犬ですので、比較的に小さい子供も一緒に遊びやすいでしょう。
しかしながら、他の犬で大型犬などでも挑んでいってしまう場合もあるため、 あくまで相性を考慮する必要があります。
遊び好きで活発なマルチーズになりますが、小型犬ですので運動量としては少なく、 室内で遊び回る程度で充分で、散歩をする場合は1回あたり10~15分程度を1日1,2回ぐらいで充分になります。
逆に運動量が多すぎると、関節の負担が大きくなるので、注意が必要になります。
急に興奮する場合がありますので、その点は注意が必要になってきますが、 比較的、落ち着いてくるのに時間がかからないようです。
マルチーズの被毛は、真っ直ぐで絹糸のような長い毛が特徴的です。
中には、短毛・ウェーブがかかった被毛をもつ個体も存在しています。
また、被毛の色は白(純白)が正当な色とされています。
ただ他に、クリーム色やレモン(薄い黄色)も希少ながら個体として存在するようです。
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