犬は花粉症になるの?花粉症になりやすい犬や対策・予防方法、など。

本記事のご紹介(by ハピわん!)

春の訪れと共に多くの人が悩む花粉症。花粉症の方々にとってはとても嫌なものです。
犬たちは花粉症になるのでしょうか?また、予防する方法や、もし愛犬が花粉症になった場合どのようになるのでしょうか?

本稿では犬の花粉症についてまとめています。

犬は花粉症になったらどうなるの?対策は?

花粉症は人間だけの病気ではなく、犬も同様の症状にかかることがあります。花粉症の犬は、鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどのアレルギー反応を示します。
特に、気管支喘息を併発している犬は重症化しやすいため、早期の治療が必要です。
花粉症の犬の治療法としては、抗ヒスタミン薬やコルチコステロイド薬を使用します。また、花粉の季節になる前から予防薬を服用させることで、予めの予防として症状が出るのを抑えることができます。

犬も花粉症になります


他に予防としてできることとしては、散歩は花粉の飛散が少ない早朝や夜に行うこと、花粉が付着しないように洗濯物は屋内で干すこと、エアコンのフィルターの定期的な清掃などが重要です。
花粉症の犬でも特別な食事療法は必要ありませんが、栄養バランスの良い高品質な飼料を与えることがより望ましい状態とはなります。
近年、花粉症の犬に対する予防接種も研究されており、将来的には花粉症の犬に対するワクチンが開発される可能性があります。また、抗原療法(花粉抗原を使った免疫療法)により症状の改善が期待できると報告されています。

犬の花粉症はまだまだ研究途上ですが、今後の治療方法の発展にも期待が持てる状況です。

花粉症になりやすい犬種は?

特に花粉症になりやすい犬種として、ポメラニアン、シーズー、コーギー、レトリバーなどといった、長毛種や鼻の形状が長く鼻孔が大きい犬種が挙げられます。これらの犬種は毛が長く、花粉が髪や鼻腔に入りやすくなるため、また、鼻の形状が長く鼻孔が大きい種類の場合は、花粉の吸入量が多くなるため、アレルギー反応を起こしやすく花粉症にかかりやすいといわれています。

例えば、家庭犬として人気の高いポメラニアンの被毛は毛量が多く、密度の高い下毛も備えており、花粉が付着しやすくなっています。また、大型の犬種となるレトリバーなどは体が大きいほど吸入する花粉の量も多くなるため重症化しやすいといえます。コーギーは鼻の形状が長く鼻孔が大きく、吸入される花粉量が多い上に毛が長いため、これも花粉症にかかりやすい代表的な犬種の一つです。

花粉症になりやすい犬は長毛や鼻の形状が長い犬種です


全般的には、犬の種類にかかわらず、特に3~5歳までの若い時期に花粉症を発症しやすく、生涯にわたり花粉症の症状を抱えることになる犬もいます。
このため、普段の生活の中での予防や早期からの治療が重要となります。
いずれにせよ、飼い主の理解と協力なくして、花粉症の犬を適切に治療し生活させてあげることはことは難しくなります。花粉症の犬に対しては、必ず獣医師と相談の上で指示に従い、犬を飼育する環境調整を整えていきましょう。

犬の花粉症を引き起こしやすい植物

犬の花粉症は、主に野草や樹木の花粉によるものが多く、代表的にはマツ、ハンノキなどが原因となります。特に春先に飛散する花粉の量が多くなると、花粉症の犬は症状が悪化しやすくなります。
マツやハンノキの花粉の飛散は風向きによっても影響を受けるため、その年の花粉の飛散状況によっては症状が特にひどくなる場合もあります。また、都市部や住宅地で飼育されている犬は、比較的、様々な植物の花粉に接することが多くなるため、複合アレルギーとなりやすく重症化することもあります。
花粉症の犬は特に3~5歳頃までに発症することが多いのですが、生涯にわたり花粉症と付き合っていくことになります。このため、花粉症の犬は早期からの治療と環境管理、そして飼い主の理解と協力が不可欠となります。

犬以外の動物も花粉症になるの?

実は、犬以外の動物にも花粉症は存在します。
具体的には、犬以外にも、猫、ウサギ、モルモットなどの小動物は花粉症になることがあります。これら花粉症の症状が出る動物は、犬と同様に鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどの症状が見られます。なお、治療の場合は、これらの小動物に対しても、抗ヒスタミン薬やコルチコステロイド薬による治療が行われることが多いのです。

また、馬や牛などといった大きな動物においても稀に花粉症が報告されています。こういった大きな動物の花粉症は、鼻漏れや目の充血、喘鳴などの症状が見られ、重症化すると食欲低下や体重減少をまねく場合もあります。大きな動物に対する治療は困難であり、普段からの生活の中での予防が最も重要となります。飼料に花粉に対する抗原を添加するなどの免疫療法的アプローチも試みられていますが、一般的には実用化には至っていません。

人間以外の動物における花粉症はまだ研究途上であり、今後の研究の進展が期待されます。

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