【テンション高めのやんちゃで小型の優等生、ビション・フリーゼ】

ビション・フリーゼの基本情報(性格・しつけ・病気など)

 
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ビション・フリーゼ
[英記]:Bichon Frise

    ◇基本データ
  • ・サイズ:  小型犬
  • ・体高:22cm~32cm
  • ・体重:3kg~7kg

  • ◇起源・歴史・沿革・系統:
  • 実はビション・フリーゼの起源については、はっきりしていないのが実状で、諸説が存在しています。

    ヨーロッパ地中海南部において、ミニチュア・プードルとミニチュア・スパニエルを交配して作られたという説。
    「バーベット(別名バルビー)」という大型の水中作業用の犬種と、 マルチーズのような白い小型犬を掛け合わせたことで生み出された 『バービションズ』という犬種が始祖であるという説。
    地中海沿岸に生息していたスピッツ系の犬種を始祖犬とする説。

    その後、イタリアでバルビションという犬種に改良され、 ビション・マルチーズ、ビション・ボロネーゼ、ビション・ハバナ、ビション・テネリフェといった4犬種に発展しました。
    さらに、スペイン人の船乗りたちの手によりカナリア諸島のテネリフェ島に持ち込まれ (持ち込まれたのはビション・テネリフェだったいう説が有力)、 14世紀にはイタリア人により国に持ち帰られ、イタリア貴族の間で人気が出ました。
    また、スペインやフランスの宮廷でも飼われるようになっています。

    しかしながら、フランス革命が起こったことで、上流階級の犬だったビション・フリーゼは多くが処分されてしまいました。ビション・フリーゼの人気はヨーロッパ全体で衰退し始めました。
    19世紀初頭のナポレオン3世の時代には一時的に人気が復活しましたが、再びすぐにその人気を失っていきました。

    徐々にヨーロッパを中心としてビション・フリーゼの数も増えていき、 庶民の間でも飼われるようになっていましたが、
    ビション・フリーゼが宮廷のお気に入りから、庶民的なレベル(野犬も存在した)に転落したためとも考えられています。

    しかし、芸をすることも得意なビション・フリーゼは、サーカスや行商人と一緒に曲芸犬としても活躍するようになっており、この分野で生き残りをつないでいました。

    第一次世界大戦下では、その数が激減し、兵士たちにより持ち帰られたわずかな数だけになってしまいました。
    その後、フランスやベルギーの熱意あるブリーダーたちにより、品種としての確立が行われていったことで、このビション・フリーゼという犬種は存続を救けられました。

    1900年代初頭の当時は当時は呼び名が2通り存在し、 『ビション』『テネリフェ』それぞれで呼ばれていましたが、 1933年には『ビション・プワル・フリーゼ(「巻き毛のビション」という意味。)』と名付けられ、 1973年にはFCI(国際畜犬連盟)によって正式に『ビション・フリーゼ』という呼び名 (“ビション”は「飾る」、“フリーゼ”は「縮れた毛、もじゃもじゃの毛」というそれぞれの意味を持つ)が定められました。

    しかし、第二次大戦下で再び種の存続の危機を迎えることになりましたが、1950年代にアメリカに渡り、1960年代に広く知られるようになり本格的に注目が集まり始め、数も増えだしました。
    1971年にアメリカンケネルクラブ(AKC)によって犬種認定されました。

    この頃に日本にもビション・フリーゼが登場してきましたが、当時の日本国内ではマルチーズが非常に人気を博していた時代でもあったため、ビション・フリーゼの愛好家も増えやすかったのかもしれません。


    ◇こんなスタイルで犬を飼いたい方・こんな状況の方との相性Good!!
    ・しつけしやすい初心者向きの犬種が良い
    ・小さいお子様や他の犬と同居予定
    ・運動量は少なく過ごしたい
    ・被毛のお手入れ等は費用・手間ともにある程度かかっても許容できる
ビション・フリーゼのメイン写真 ビション・フリーゼの特徴評価グラフ

しつけのしやすさ

ビション・フリーゼは愛嬌のあるルックスと明るい性格で知られていますが、しつけの面においても比較的取り組みやすい犬種といえます。基本的には人と過ごすことを喜び、飼い主に褒められることで大きなモチベーションを得るため、ポジティブな強化学習を取り入れたトレーニングが非常に有効です。おやつや声掛け、遊びを報酬として組み合わせると、指示の理解や行動の定着が早い傾向があります。

一方で、ビション・フリーゼにはやや頑固な面も存在します。これは知能が高く、自分なりに状況を判断しようとする賢さの裏返しです。そのため、飼い主が一貫性を持たずにルールを変えたり、気分によって接し方が変わると、犬の側も「守らなくてもいいのでは」と解釈してしまい、望ましい行動が定着しづらくなることがあります。したがって、この犬種のしつけでは、一度決めたルールを家族全員で統一し、ブレのない対応を心がけることがとても大切です。

特にトイレトレーニングや無駄吠えのコントロールは、子犬の頃から重点的に取り組むべき課題です。ビション・フリーゼは感受性が高いため、不安や退屈から吠えることがあります。吠えたときに大きな声で叱ってしまうと、かえって不安を強めたり、吠えることで飼い主の注意を引けると誤解する場合があるため、無視と褒めのメリハリをつけることが効果的です。また、トイレに関しても成功したときにはしっかりと褒め、失敗は淡々と片づけることが望ましいでしょう。

この犬種の良い点は、人と触れ合うことを好み、学ぶ意欲が高いため、遊び感覚でトレーニングを進めやすい点です。短時間で集中して行う練習を毎日繰り返すことで、楽しみながら覚えていきます。ただし、長時間にわたって同じことを繰り返すと集中力が途切れやすいため、1回あたり5〜10分程度を目安に、小分けに練習するのが成功のポイントです。

さらに、社会化トレーニングの重要性も見逃せません。ビション・フリーゼはもともと陽気でフレンドリーですが、十分に社会化を行わずに育つと、知らない人や音、環境に対して不安を抱きやすくなり、臆病さや吠えの問題に繋がることがあります。子犬期からさまざまな人や犬に会わせたり、車の音や生活音に慣らしたりすることで、柔軟で落ち着いた成犬に育ちやすくなります。

総合的に見ると、ビション・フリーゼは初心者にとっても比較的しつけやすい犬種ですが、「甘やかしすぎないこと」と「ルールを統一すること」が不可欠です。愛らしい見た目に反して意外と賢く、自分の立場を試すような行動を取ることもあるため、飼い主が主導権を持ちつつも、温かく根気よく向き合う姿勢が求められます。このバランスさえ保てれば、しつけの過程そのものが愛犬との信頼関係を深める大きな喜びとなるでしょう。

気性の穏やかさ・性格

ビション・フリーゼの最大の魅力のひとつは、その明るく快活な性格にあります。見た目のふんわりとした印象通り、基本的には陽気で愛嬌があり、人との触れ合いを心から楽しむ犬種です。飼い主や家族に対して強い愛着を示し、常に人のそばにいることを望むため、家庭犬として非常に人気が高いのも納得できるところです。

性格的には社交的でフレンドリーな傾向が強く、初対面の人や他の犬に対しても比較的オープンに接することが多いです。知らない相手に対して必要以上に警戒心を抱くことは少なく、むしろ自分から近づいて挨拶しようとする場合もあります。このため、来客を迎える家庭や、散歩中に多くの人と関わる環境でも適応しやすいといえるでしょう。ただし、過剰に興奮して飛びついたり、声を上げたりすることもあるため、幼少期から落ち着いて人に接する練習をすることが望ましいです。

ビション・フリーゼは、元々ヨーロッパの宮廷や貴族社会で愛玩犬として可愛がられてきた歴史を持っています。そのため、気質的にも攻撃性は低く、争いを避ける傾向が強いのが特徴です。他の犬種に比べて「我が強くて扱いにくい」と感じられることは少なく、むしろ人を喜ばせたい気持ちが前面に出ることが多いです。こうした背景から、子どもや高齢者とも比較的安心して過ごすことができます。

しかし、一方で「甘えん坊で寂しがり屋」という一面も見逃せません。飼い主に依存しやすい性格を持っており、長時間の留守番にはあまり向かない犬種といえます。留守中に不安を募らせると、吠えたり物を噛んだりする「分離不安」の傾向が出ることがあります。したがって、日常的に一緒に過ごす時間を大切にし、留守番に慣れさせる工夫を少しずつ積み重ねていくことが必要です。

ビション・フリーゼの気質を語るうえで重要なのは、その「陽気さ」と「柔軟さ」のバランスです。基本的にポジティブで楽観的な犬種ですが、同時に環境や飼い主の感情に敏感で、場の空気を読む力を持っています。飼い主が落ち込んでいればそっと寄り添い、楽しそうにしていれば一緒に弾けるように遊ぶ、この柔らかい共感性が多くの飼い主を魅了してきました。まさに「家庭に笑顔を運ぶ存在」と言われるゆえんです。

また、ビション・フリーゼは遊び好きで、子犬のような無邪気さを成犬になっても長く保つ犬種です。成長しても活発さを失わず、ボール遊びやかくれんぼのような単純な遊びでも心から楽しみます。こうした性格は、飼い主にとっても日々の活力を与えてくれる大きな魅力ですが、その一方で「いたずら好き」に映ることもあります。特に退屈を嫌うため、十分に遊びや運動を取り入れてあげないと、家具をかじったり紙を破ったりといった行動につながる可能性もあります。

総じて、ビション・フリーゼは「温厚でフレンドリー、かつ甘えん坊」という性格の持ち主です。攻撃的な面は少なく、家庭内でトラブルを起こすことはほとんどありませんが、飼い主との距離感を近く保つことを強く望むため、一緒に過ごす時間を確保できる家庭に向いています。独立心が強い犬ではないため、「犬と一緒に暮らす時間を楽しみたい」と考える方にとっては理想的なパートナーとなるでしょう。

病気・けがへの強さ・寿命

ビション・フリーゼは小型犬の中でも比較的健康的な犬種として知られており、平均寿命は12〜15歳前後とされています。適切なケアと生活環境が整っていれば、16歳以上まで元気に過ごす個体も少なくありません。全体的には丈夫で明るく活動的ですが、遺伝的に起こりやすい病気や体質上注意すべき点もあるため、飼い主が予防的なケアを行うことが重要です。

まず、ビション・フリーゼで比較的多く見られるのが「アレルギー性皮膚炎」や「アトピー性皮膚炎」といった皮膚トラブルです。被毛が豊かで密度が高く、皮膚が蒸れやすい構造のため、通気性が悪くなると炎症やかゆみを引き起こすことがあります。また、この犬種は涙やけが出やすいことでも知られており、目の周りが常に湿っていると細菌が繁殖しやすく、皮膚炎や色素沈着につながります。日頃から目の周りを清潔に保ち、定期的にブラッシングやシャンプーをして皮膚環境を整えることが大切です。

次に注意が必要なのは「膝蓋骨脱臼(パテラ)」です。小型犬全般に多い疾患で、膝のお皿がずれてしまう状態を指します。軽度の場合は歩行に少し違和感が出る程度ですが、重度になると歩行困難や慢性的な痛みにつながります。特にビション・フリーゼは活発でよく跳ね回る性格のため、関節に負担がかかりやすい環境にあります。滑りやすいフローリングを避け、カーペットを敷いたり、段差の昇り降りを控えさせたりすることで予防が可能です。

また、「尿路結石」や「膀胱結石」といった泌尿器系の疾患も比較的起こりやすい犬種です。これは体質的に尿中のミネラルバランスが崩れやすいことが関係しており、特に水分摂取が少ないとリスクが高まります。新鮮な水を常に用意し、フードも泌尿器ケアを意識したものを選ぶと予防に効果的です。定期的に尿検査を受けることで早期発見につながります。

さらに、「歯周病」や「乳歯遺残」などの口腔トラブルも無視できません。ビション・フリーゼは小型犬ゆえに顎が小さく、歯並びが密集するため歯垢が溜まりやすいのです。歯周病は内臓疾患へ波及する危険性もあるため、毎日の歯磨き習慣と定期的なスケーリングが長寿の鍵となります。

内科的な疾患としては、「白内障」や「進行性網膜萎縮(PRA)」といった目の病気も注意が必要です。特に高齢期には視力の低下が進みやすく、生活に影響を及ぼす可能性があります。日常生活で物にぶつかりやすくなったり、暗い場所を嫌がるようになった場合は、早めに動物病院で診察を受けることが望まれます。

総合的に見れば、ビション・フリーゼは致命的な遺伝病のリスクが少なく、適切なケアをすれば長寿が期待できる犬種です。ただし、「皮膚」「関節」「尿路」「目」「歯」の5つは特に気を配る必要があります。これらを予防的に管理していくことで、健康で幸せな時間を長く共有することができます。

寿命に関して言えば、ビション・フリーゼは精神的に若々しく、老犬になっても無邪気な性格を保ちやすい犬種です。シニア期になっても遊び好きな一面を見せるため、飼い主にとっては「年齢を感じさせない犬」として映ることも多いでしょう。だからこそ、高齢期のケアを怠らず、関節や内臓を守りながら穏やかなシニアライフを支えることが重要です。

他の犬や子どもとの同居しやすさ

ビション・フリーゼは、家庭犬として非常に優れた性格を持つ犬種であり、他の犬や子どもとの同居においても比較的適応力が高いとされています。その大きな理由は、この犬種がもともと人間との生活を中心に改良されてきた歴史と、攻撃性の低さにあります。

まず、他の犬との関係についてですが、ビション・フリーゼは基本的に社交的でフレンドリーです。散歩中に出会う犬やドッグランで遊ぶ犬に対しても、積極的に近づき遊びに誘う傾向があります。小型犬同士であれば体格差も少ないため、相性が合えばすぐに仲良くなれるでしょう。ただし、相手の犬が神経質だったり、攻撃的だったりする場合は、ビション側が怖がってストレスを感じることもあります。そうしたときは飼い主が適切に距離を取ってあげることが大切です。

また、ビション・フリーゼは上下関係を強く主張するタイプではないため、多頭飼いにも向いています。先住犬がいる家庭に迎え入れる場合でも、落ち着いた導入期間を設ければスムーズに馴染むことができます。特に同じように遊び好きで穏やかな性格の犬とは、良い遊び仲間になることが多いです。ただし、サイズの大きい犬と一緒に暮らす場合は注意が必要です。ビションは体が小さいため、不意のじゃれ合いでケガをすることがあります。遊びを管理しつつ、無理のない距離感で過ごさせることが安全につながります。

次に、子どもとの関係について見ていきましょう。ビション・フリーゼは、元来明るく温厚な性格を持ち、子どもの相手を得意とする犬種です。無邪気な遊び心があり、子どもの元気な振る舞いにも自然に合わせることができるため、家庭犬として理想的な存在といえます。実際に、多くの家庭で「子どもの良き遊び相手」として愛されています。

しかし、子どもと同居させる場合に注意すべき点もあります。ビションは体が小さく骨格も華奢なため、幼い子どもが強く抱きしめたり、乱暴に扱ったりすると怪我につながる恐れがあります。犬側も驚いて吠えたり逃げたりすることがあるため、必ず大人が見守る環境で関わらせることが大切です。また、子どもに「犬はおもちゃではない」「優しく接する」という意識を教えることも必要になります。この点さえ守れば、ビションは子どもに対して攻撃的になることは少なく、むしろ寄り添うような態度を見せてくれるでしょう。

さらに、ビション・フリーゼは人との距離感が近いため、孤独を嫌う傾向があります。子どもや他の犬がいる環境は、その社交性を発揮する上でプラスに働きます。家族の誰かが常にそばにいる状況は安心感を与え、情緒の安定にもつながります。多頭飼いや子育て世帯で迎える場合には、ビションの「甘えん坊な気質」が良い方向に作用しやすいと言えるでしょう。

一方で、同居の適性が高いからといって、すべてが自然にうまくいくわけではありません。ビションは感受性が強いため、強い声で叱られたり、乱暴な扱いを受けたりすると傷つきやすい面があります。そのため、家庭内で犬に対する態度を統一し、「優しく丁寧に接する」というルールを設けることが望ましいです。

総じて言えば、ビション・フリーゼは他の犬や子どもと一緒に暮らすのに非常に適した犬種です。攻撃性が低く、遊び好きで、人と関わることを何よりも喜ぶため、家庭内に明るい雰囲気をもたらしてくれるでしょう。ただし、その小柄でデリケートな体を守るためには、飼い主の配慮と監督が欠かせません。適切な関わり方を学び、環境を整えてあげれば、犬も子どもも互いに良きパートナーとなり、共に成長していけるはずです。

運動量の多さ

ビション・フリーゼは見た目こそ「ふんわりした愛玩犬」という印象を与えますが、実際には意外なほど活動的で遊び好きな犬種です。長い歴史の中で宮廷の愛玩犬として大切にされてきた一方、船乗りや庶民の仲間としても暮らしてきた背景があり、精神的にも身体的にもタフな面を持っています。そのため、完全に室内だけで過ごすような生活では十分な満足感を得にくく、毎日の運動は欠かせません。

とはいえ、ビション・フリーゼが必要とする運動量は、大型犬や作業犬と比べれば控えめです。一般的には、1日に30分〜1時間程度の散歩を2回行うのが理想的とされています。散歩では、ただ歩くだけでなく、匂いを嗅いだり、環境に触れたりすることが精神的な刺激にもつながるため、コースを工夫したり、立ち止まって探索させたりすることが望ましいです。

加えて、ビションはとても遊び好きな性格をしているため、室内での遊びも大切です。ボール遊びや引っ張りっこ、知育玩具を使った遊びは、体を動かすだけでなく頭を使う刺激にもなります。特に「退屈が苦手」な犬種であるため、運動不足はストレスの原因となり、無駄吠えや家具をかじるといった問題行動につながる可能性があります。運動と遊びをバランスよく取り入れることで、心身ともに健やかに過ごすことができます。

もう一つ重要なのは、ビション・フリーゼが「持久力よりも瞬発力タイプ」である点です。長距離のジョギングやハイキングのような持続的な運動にはあまり向きません。代わりに、短い時間で活発に動くことを得意としています。ドッグランでの追いかけっこや、短距離のダッシュを交えた遊びは、まさにこの犬種の特性に合った運動方法です。特にドッグランでは他の犬と交流できるため、社会化の機会にもなり一石二鳥です。

ただし、活発だからといって無制限に運動させて良いわけではありません。小型犬であり、膝関節に負担がかかりやすいため、ジャンプのしすぎや高い場所からの飛び降りは避けるべきです。運動の際には安全面に配慮し、疲れていないかをこまめに観察することが必要です。特に暑さには弱い傾向があるため、夏場の散歩は早朝や夕方など涼しい時間帯に行い、熱中症対策を万全にすることが欠かせません。

運動量の多さを考える上で見逃せないのが「精神的な運動」の必要性です。ビション・フリーゼは賢く、人とのコミュニケーションを楽しむ犬種ですので、体を動かすだけでなく頭を使う活動も重要です。簡単なトリックを教える練習や、嗅覚を使った宝探しゲームなどは、肉体的な疲れと同時に精神的な満足感を与えてくれます。このような活動は「疲れてよく眠る」という生活リズムを作るのにも役立ちます。

まとめると、ビション・フリーゼは小型犬の中ではやや運動量を必要とするタイプです。「たくさん走らせなければならない」というほどではありませんが、毎日の散歩と遊びを欠かさず行うことが大前提となります。飼い主と一緒に過ごし、遊びや運動を通じて絆を深めていくことが、この犬種にとっての大きな喜びであり心身の健康を支える要素となるのです。運動を通じて飼い主と過ごす時間をしっかり確保してあげることこそ、ビション・フリーゼの暮らしにおける最良のサポートといえるでしょう。

体の特徴・被毛・毛色の特徴

ビション・フリーゼは、その外見から「綿菓子のような犬」と形容されることもあるほど、ふんわりとした被毛と愛らしい姿が最大の特徴です。小型犬に分類され、体高はおよそ25〜30センチ、体重は4〜6キログラム程度が標準とされています。骨格は華奢すぎず、かといってがっしりしているわけでもなく、バランスの取れた体つきをしています。全体的にコンパクトでありながら、軽快さと弾むような動きが印象的です。

最も目を引くのは、やはり被毛の構造です。ビション・フリーゼは二重被毛を持ち、外側は巻き毛状の粗めの毛、内側は柔らかく密集したアンダーコートで構成されています。このダブルコートが「ぬいぐるみのような見た目」を生み出しています。毛は細かくカールしており、体全体を覆うことで丸みを帯びたシルエットを強調します。定期的にトリミングされると、その独特な「まんまるの頭」と「ふわふわのボディ」が完成し、愛らしい表情が際立ちます。

被毛のもうひとつの特徴は「抜け毛が少ない」という点です。もちろん全く毛が落ちないわけではありませんが、アンダーコートの性質により、他の小型犬種に比べて抜け毛が目立ちにくいといわれています。そのため、アレルギーを持つ人や、室内を清潔に保ちたい家庭でも飼いやすいとされています。ただし、毛が絡まりやすいため、毎日のブラッシングと定期的なシャンプー、さらに1か月から2か月に一度のプロによるトリミングは必須です。

毛色については、国際的な犬種標準(FCIやJKC)において「純白」が理想とされています。光沢のある真っ白な被毛は、ビション・フリーゼ特有の明るく清潔感のある印象を際立たせます。ただし、クリーム色やアプリコットが耳や体にわずかに混じる場合もあり、成長過程で薄れて純白に近づくこともあります。展覧会に出る犬では白さが重視されますが、家庭犬としては多少の色の変化は珍しくありません。

顔立ちも、この犬種の魅力を語るうえで欠かせないポイントです。大きく黒い丸い瞳と、黒い鼻、そして口の周りの黒いアイラインのような縁取りが特徴的で、「ぬいぐるみのような愛らしい表情」を作り出します。これらのコントラストが白い被毛に映えることで、より一層表情豊かな印象を与えます。

また、体の動き方にも特徴があります。ビション・フリーゼは歩くときに弾むような軽快なステップを見せることがあり、これが「ダンスをしているよう」と表現されることもあります。この軽やかさは、しなやかな筋肉とバランスの取れた体格によって実現されています。

被毛の手入れは美しさだけでなく、健康にも直結します。絡んだ毛玉を放置すると皮膚が蒸れて炎症や感染症を引き起こしやすくなるため、日々のケアは欠かせません。また、涙やけが目立ちやすい犬種でもあるため、目の周りを清潔に保つことも外見維持の大切な要素です。清潔に整えられたビション・フリーゼは、外見の美しさと健康が両立した理想的な姿を見せてくれます。

総じて、ビション・フリーゼは「純白の被毛と丸みを帯びたシルエット」「愛らしい表情」「軽やかな動き」が三大特徴といえるでしょう。これらは単なる外見の美しさにとどまらず、この犬種が持つ陽気で無邪気な性格とも深く結びついています。外見と性格が調和することで、ビション・フリーゼはまさに「歩くぬいぐるみ」として世界中で愛されているのです。

里親・ブリーダー・値段

ビション・フリーゼを家族に迎える方法には、大きく分けて「ブリーダーからの購入」「ペットショップを通じての購入」「保護犬の里親になる」という三つのルートがあります。それぞれにメリット・デメリットがあり、どの方法を選ぶかは飼い主のライフスタイルや価値観によって変わってきます。

まず、ブリーダーから迎える場合についてです。ビション・フリーゼは人気犬種のひとつであり、専門に繁殖しているブリーダーも少なくありません。信頼できるブリーダーは、血統や健康状態をしっかりと管理し、遺伝的な疾患を防ぐための交配を行っています。そのため、子犬の段階で健康診断が済んでいることが多く、将来的な病気のリスクを抑えられる可能性が高いのが特徴です。また、子犬の性格や両親犬の性質についても詳しく教えてもらえるため、自分の家庭に合う子を選びやすいという大きな利点があります。

値段については、日本国内でブリーダーから直接購入する場合、一般的に25万〜50万円程度が相場とされています。展覧会向けの血統を持つ子犬や、特に毛並みや骨格の良い個体はさらに高額になり、70万円以上になることもあります。逆にペットタイプとして販売される子犬は相場よりやや低い価格になる場合もあります。いずれにせよ、購入価格だけでなく、その後の飼育費用(食事、トリミング、医療費など)が継続的にかかることを考慮する必要があります。

次にペットショップからの購入です。こちらは気軽に出会える点が大きな利点で、見たその場で迎えたいと思う人も多いでしょう。ただし、ショップによっては繁殖元や健康管理が不透明な場合があり、遺伝的な病気や社会化不足のリスクが残ることもあります。もしペットショップから迎えるのであれば、信頼できる店舗を選び、健康診断書やワクチン接種歴を必ず確認することが大切です。

そしてもう一つの選択肢が「里親になる」ことです。ビション・フリーゼはその可愛らしさから人気が高い一方で、トリミングの手間や分離不安などの性質に対応できず、手放されてしまうケースも存在します。保護団体や動物愛護センターでは、そうした犬たちが新しい家庭を待っています。里親として迎える場合、費用は基本的に医療費や譲渡費用の一部(数万円程度)が必要になることが多いですが、ブリーダーやショップで購入する場合に比べると安価です。それ以上に、行き場を失った犬に新しい生活を与えられるという大きな意義があります。

里親になる際には、ビション・フリーゼ特有のケアに理解が必要です。被毛の手入れやトリミングの費用は継続的に発生するため、そこに対応できるかを確認しておくことが重要です。また、保護犬は過去の生活環境によって性格に偏りが出ている場合もあるため、時間をかけて信頼関係を築いていく覚悟が求められます。しかし、その過程を通じて築かれる絆は非常に深く、迎える側にとってかけがえのない体験となるでしょう。

最後に考えておきたいのは「維持費用」です。ビション・フリーゼは抜け毛が少ない代わりに、定期的なトリミングが欠かせません。プロのトリマーに依頼すると、1回あたり5,000〜8,000円程度が相場で、1〜2か月ごとに通う必要があります。また、医療費や食事代を含めると、年間で数十万円の出費を見込んでおくことが現実的です。

総合すると、ビション・フリーゼを迎える方法は多様ですが、どの道を選んだとしても「生涯を通じて責任を持ち、愛情を注ぐ覚悟」が必要です。価格や入手経路だけにとらわれず、この犬種が必要とするケアを十分に理解し、自分の生活に無理なく迎えられるかどうかを見極めることが大切です。その準備が整ったとき、ビション・フリーゼは間違いなく家庭に喜びと笑顔をもたらしてくれる存在となるでしょう。

ビション・フリーゼの動画集

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ビション・フリーゼの動画 その1

ビション・フリーゼの動画 その2

ビション・フリーゼの動画 その3

ビション・フリーゼの人気インスタグラマーご紹介


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