【家族には多大な愛情を。頼りになる護衛犬、ロットワイラー】

ロットワイラーの基本情報(性格・しつけ・病気など)

 
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ロットワイラー
[英記]:Rottweiler

    ◇基本データ
  • ・サイズ: 大型犬
  • ・体高:55cm~70cm
  • ・体重:40kg~60kg

  • ◇起源・歴史・沿革・系統:
  • ロットワイラーは原産国をドイツとする牧畜犬として活躍していた犬種です。

    その歴史は古く、古代ローマ帝国の時代にまでさかのぼります。
    当時はロットワイラーの祖先犬にあたる犬種になり、もともとは闘犬として利用されていたようですが、 その頃の役割としては、ローマ軍が中央ヨーロッパ侵攻で各地へ攻め上がる際、 兵士の食料として牛などの家畜を戦地へ同行させて行っており、 この移動する際に家畜を追い立てる役を務めていました。

    やがて、ローマ軍のドイツ侵攻の際にも軍と一緒に同行し、そのまま南ドイツへ住み付くことになりました。
    ドイツでもおおよその役割は同じで、牧畜犬として、家畜を害獣から守ったり、 移動の誘導を行ったりしていました。
    警護犬としても優秀で、行商の際に売上金の番をしたりもしていました。

    その後、犬を使って牛を追い立てるやり方が禁止になり、ロットワイラーは存在意義が危うくなり、 数が激減、一時期は絶滅危惧状態にまでなりましたが、他の役割や犬種としての確立が行われた結果、 危機を脱し、荷物を引く作業犬や警察犬、救助犬などといった経歴を経て、 現在では家庭犬としても世界中で飼われるようになりました。

    尚、ドイツのバーデン・ヴュテンベルク州のロットワイルという地方で現地の犬種と交配・改良されたことで 現在のロットワイラーのベースとなる犬種が誕生し、そのまま非常に重宝されていたことから、 犬種名の『ロットワイラー』は、その街の名前に由来しています。

    ちなみに、愛好家の間では、ロットワイラーの愛称として『ロッティ』『ロット』などとも呼んだりもします。


    ◇こんなスタイルで犬を飼いたい方・こんな状況の方との相性Good!!
    ・攻撃性が強い・力が強い犬でも責任もってしつけられる・扱える
    ・番犬の役割も期待したい
    ・同居の子供や小動物との相性も重視したい
    ・運動量は多くてもlきちんと対応していける
ロットワイラーのメイン写真 ロットワイラーの特徴評価グラフ

しつけのしやすさ

ロットワイラーは、古くから牧畜犬や荷車を引く犬、さらには番犬や警察犬としても活躍してきた歴史を持つ犬種です。そのため非常に賢く、人間の指示を理解する能力が高いという特徴があります。しかし、その一方で独立心が旺盛で、自分で状況を判断しようとする傾向も強いため、しつけをする際には飼い主側が一貫した態度と確固たるリーダーシップを持つことが不可欠です。

特に子犬期からの教育が大きな鍵となります。ロットワイラーは力が強く成犬になると容易に体重40kgを超えることも珍しくありません。未熟なうちに甘やかしてしまうと、成長後に指示を聞かず、力で人を振り回すような問題行動につながる危険性があります。そのため、早い段階から「人間の指示に従うことが当たり前」という習慣をつける必要があります。

訓練自体は理解力があるため決して難しいわけではありません。ただし、単調で退屈な反復練習を嫌う傾向があり、知的刺激を伴う訓練を好む点が特徴です。例えば、ただ「お座り」を繰り返すよりも、動作を組み合わせた複雑な課題を与えたほうが集中力を発揮します。また、ロットワイラーは飼い主への忠誠心が強く、「信頼できる人からの指示には喜んで応える」という一面があります。そのため、体罰や怒鳴るような方法ではなく、褒めることを主体としたポジティブトレーニングが効果的です。

社会化も非常に重要です。ロットワイラーは警戒心が強いため、子犬のうちからさまざまな人や環境に慣れさせないと、成犬になってから過度な防衛行動を示すことがあります。特に他の犬や見知らぬ人に対して落ち着いて接することを学ばせるのは、家庭犬として暮らしていくうえで欠かせません。

また、飼い主自身の経験値も問われる犬種です。初めて犬を飼う人にとっては、ロットワイラーのしつけは難易度が高いと感じる場合が多いでしょう。大型犬に慣れた飼い主であれば、ロットワイラーの高い知能と集中力を活かして、家庭内で安定した関係を築くことができます。しつけに失敗すると「攻撃的」「危険」と見られやすい犬種だけに、正しい方法で早期に教育することが不可欠です。

まとめると、ロットワイラーは高い学習能力を持ち、適切なリーダーのもとでは非常に従順で頼もしい存在になります。しかし、その力強さと警戒心を制御するためには、一貫した訓練と継続的な社会化が必須であり、しつけのしやすさは「経験豊富な飼い主にとっては比較的容易、初心者には難しい」と評価できます。

気性の穏やかさ・性格

ロットワイラーは見た目こそ筋肉質で迫力のある体格を持ち、いかにも力強い印象を与えますが、その内面は非常に深みのある性格をしています。基本的には落ち着きがあり、状況を冷静に観察する賢さを備えた犬種です。無闇に興奮するタイプではなく、むしろ慎重で思慮深い傾向が強く、飼い主が安心して共に暮らせる存在となります。

彼らの最大の特徴は、家族への強い忠誠心です。一度信頼関係を築いた相手には、徹底的に尽くし、守ろうとする気持ちを持ちます。そのため、家庭内では驚くほど穏やかで優しい表情を見せることも珍しくありません。大柄な体に似合わず、家族に対しては甘えん坊な一面を出し、飼い主のそばに寄り添うことを好むロットワイラーも多いです。

しかしながら、警戒心が強いために「知らない人や不審な動き」に対しては敏感に反応します。これが本来の番犬としての資質であり、ロットワイラーを頼もしい護衛犬たらしめる要素です。ただし、社会化不足や飼い主のコントロール不足があると、その警戒心が過剰に働き、攻撃的と受け取られる行動を見せることもあります。性格そのものが「攻撃的」なのではなく、「守ろうとする気持ちが強すぎる」ことが誤解を生んでしまうのです。

気質の安定性については、血統や育て方も影響します。責任あるブリーダーが計画的に繁殖したロットワイラーは、性格が穏やかでバランスが取れていることが多いです。一方で、性格面を考慮せずに繁殖された個体では、神経質でストレスに弱い傾向が見られる場合があります。したがって、迎える際には信頼できるブリーダーを選ぶことが重要です。

また、ロットワイラーは自己判断力が高く、「ただ従うだけの犬」ではありません。飼い主との間に信頼関係がある場合、自分の意志で冷静に動くことができます。これは警察犬や作業犬として重宝される大きな理由のひとつです。しかし、裏を返せば「リーダーが弱いと感じた瞬間に自分が前に出ようとする」傾向も持っているため、飼い主が主導権を常に握ることが肝心です。

性格をまとめると、ロットワイラーは「家族に対しては穏やかで愛情深く、外に対しては頼もしい防衛本能を持つ」犬種といえます。賢さと冷静さを兼ね備えており、落ち着いた環境では非常に安定した性格を発揮しますが、育て方や環境によっては警戒心が過剰に表れることもあるため、適切な教育と信頼関係の構築が欠かせません。

病気・けがへの強さ・寿命

ロットワイラーは頑健で筋肉質な体格を持つ犬種であり、一見すると病気やけがに強いイメージを抱かれることが多いですが、実際にはいくつか特有の健康上のリスクを抱えています。健康管理の方法によって寿命や生活の質が大きく左右される犬種と言えるでしょう。

まず、寿命についてですが、ロットワイラーの平均寿命はおおむね8〜10年とされています。大型犬の中でも比較的短命な部類に入り、健康管理が行き届いた個体でも12年を超えるのは稀です。この寿命の短さは、体格の大きさに加えて遺伝的な病気のリスクや、生活習慣病になりやすい点が影響しています。

代表的な病気として挙げられるのが「股関節形成不全」や「肘関節形成不全」です。大型犬に多く見られる関節の異常で、成長期に過度な運動をさせたり、急激に体重が増加するとリスクが高まります。これらの疾患は歩行障害や慢性的な痛みを伴うため、日常生活に大きな影響を及ぼします。ブリーダーが繁殖時に遺伝的な検査を行うことである程度は予防できますが、迎え入れた後も体重管理と適切な運動が欠かせません。

次に注意が必要なのが「心臓疾患」です。特にロットワイラーは「拡張型心筋症」と呼ばれる病気にかかるリスクが指摘されています。この疾患は心臓の筋肉が正常に収縮できなくなり、循環機能が低下してしまう病気です。初期は症状が目立たないため、定期的な健康診断で心臓の状態をチェックすることが重要です。

さらに「骨肉腫」などの悪性腫瘍もロットワイラーで多く報告されています。特に中高齢期に多発しやすく、発見が遅れると転移のスピードが早いため、注意深い観察が求められます。体格が大きい分だけ関節や骨への負担が大きく、それが悪性腫瘍の発生に関与していると考えられています。

また、胃がねじれてしまう「胃拡張・胃捻転症候群」も大型犬全般に見られる緊急性の高い病気です。急激に大量の食事や水を摂取すること、食後すぐの激しい運動などが原因となるため、食事は数回に分けて与え、運動は食後に間隔を空けて行うよう心がける必要があります。

ただし、こうした病気のリスクはあるものの、ロットワイラーは基本的に強靭でタフな体を持つ犬種です。適切な環境で育てられれば、老齢期まで精力的に活動することが可能です。毎日の散歩や適度な運動を欠かさず、バランスの良い食事を与えることで体調を良好に保てます。また、肥満は関節や心臓への負担を大きくするため、体重管理は最重要課題です。

総括すると、ロットワイラーは外見にふさわしい頑健さを備えていますが、遺伝的疾患や大型犬特有の病気に注意が必要な犬種です。寿命は平均して10年前後と短めではありますが、日々の健康管理と定期的な動物病院での診断を欠かさなければ、安定した生活を送り、家庭に長く寄り添ってくれる存在となります。

他の犬や子どもとの同居しやすさ

ロットワイラーは、家族に対して非常に深い愛情を注ぐ犬種であり、その忠実さと保護本能は家庭内で頼もしい存在となります。しかし一方で、その強い警戒心や力強い体格ゆえに、他の犬や子どもと暮らす際には特別な配慮と社会化訓練が不可欠です。

まず、子どもとの関係について考えてみましょう。ロットワイラーは、家族の一員と認識した子どもに対しては大変優しく接することができます。特に飼い主がリーダーシップを発揮し、犬と子どもの両方に適切なルールを教えている場合、ロットワイラーは子どもの遊び相手となり、時には守護者のような役割を果たします。しかし、大型犬であるため遊びの最中に不用意に体当たりしたり、尻尾を振った拍子に子どもが転んでしまうこともあります。ですから、ロットワイラーと幼い子どもだけを二人きりにするのは避け、常に大人が監督することが望ましいです。

次に、他の犬との相性についてです。ロットワイラーはもともと番犬気質が強く、テリトリー意識が発達しているため、特に同居犬との関係構築には慎重さが求められます。幼少期から他の犬と積極的に交流させ、さまざまな場面で「落ち着いて接する」ことを経験させることで、成犬になったときに他犬に対して攻撃的になりにくくなります。逆に社会化が不十分な場合、強い体格を背景にした支配的な態度が出やすく、相性の悪い犬とのトラブルに発展するリスクもあります。

また、ロットワイラーは性差や相手の性格によっても関係性が変わります。例えば、オス同士は縄張り意識や優位性をめぐって衝突することが多く、一方でメス同士や異性同士の方が比較的落ち着いた関係を築きやすい傾向があります。多頭飼育を検討する場合は、犬種や性格の相性をしっかりと考慮する必要があります。

猫などの小動物との同居については注意が必要です。ロットワイラーは本能的に追跡欲求を持っているため、急に走る小動物を「獲物」とみなしてしまうことがあります。ただし、これも子犬の頃からの慣れによって大きく変わります。日常的に猫や小動物と接して育てられたロットワイラーは、家族として受け入れ、落ち着いた態度をとる場合が多いです。

家庭内での共存を成功させるためには、飼い主が「公平なリーダー」として振る舞うことが不可欠です。犬と子ども、犬と犬の間でトラブルが起こったとき、飼い主が毅然と仲裁できることで、ロットワイラーも安心して生活できるようになります。逆に、飼い主が曖昧な態度をとると、ロットワイラー自身がリーダーシップを取ろうとして問題行動が起こりやすくなります。

まとめると、ロットワイラーは本来、家族に優しく献身的であり、子どもや他の犬とも暮らせるポテンシャルを持っています。ただし、その力強さや警戒心を制御するためには、早期からの社会化、明確なルール、そして大人による監督が不可欠です。これらの条件が整えば、ロットワイラーは家庭内で調和を保ち、安心できる存在となるでしょう。

運動量の多さ

ロットワイラーは、大型で筋肉質な体格を持ち、古くから家畜の護衛や荷車を引く作業犬として活躍してきました。その背景から、非常に高い運動能力と持久力を備えており、日常的に十分な運動を必要とする犬種です。見た目の落ち着いた印象に反して、エネルギーの発散を怠ると心身に不調をきたすことがあります。

必要とされる運動量は、小型犬や一般的な家庭犬と比べて格段に多く、毎日最低でも1時間以上、できれば朝夕2回に分けての散歩が推奨されます。ただ歩くだけでは物足りず、速歩やジョギング、自転車に合わせて走るなどの持続的な運動が効果的です。体力が十分にあるため、週末には山道のハイキングや広い公園での走り込みといった活動も喜びます。

また、ロットワイラーは単に体を動かすだけでなく、「頭を使う運動」を好む点も特徴です。単調な散歩だけでは飽きてしまうことがあるため、訓練要素を取り入れた遊びやドッグスポーツを行うと良いでしょう。例えば、服従訓練の課題を組み合わせながらの散歩や、ボールを使った持ってこい遊び、アジリティなどは非常に良い刺激となります。特に、知的欲求と体力を同時に満たせる作業を与えることで、精神的に安定しやすくなります。

一方で、ロットワイラーの成長期には注意が必要です。骨格や関節がまだ発達途上の子犬に対して過度な運動を強いると、股関節形成不全などの関節疾患を引き起こす可能性があります。成犬になるまでは運動時間や強度を調整し、長時間のランニングや激しいジャンプは避け、無理のない範囲での運動を心がけることが大切です。

運動不足が続くと、ロットワイラーはストレスを抱えやすくなり、破壊行動や過剰な吠えといった問題行動につながります。大型で力が強いため、家具や庭を壊すといった行動も深刻な結果をもたらす可能性があり、十分な運動がその予防策となります。また、運動不足は肥満や心臓病、関節疾患のリスクを高めるため、健康維持の観点からも不可欠です。

運動内容を工夫することで、ロットワイラーとの絆も深まります。飼い主と一緒に活動することを強く好む犬種であり、「共に何かを成し遂げる」体験が信頼関係を強化します。例えば、訓練を兼ねた散歩では、アイコンタクトや指示への反応を取り入れることで、単なる体力消耗ではなくコミュニケーションの時間にすることができます。

まとめると、ロットワイラーは見た目の穏やかさとは裏腹に、かなり多くの運動を必要とする犬種です。毎日の散歩に加えて、頭脳を使う遊びやドッグスポーツを取り入れることで、心身ともに満たされ、家庭犬としても落ち着いた生活を送れるようになります。飼い主にとっては時間的・体力的な負担は大きいですが、それに見合う充実感と信頼関係を得られるでしょう。

体の特徴・被毛・毛色の特徴

ロットワイラーは、その圧倒的な存在感と力強い体格で知られる犬種です。古代ローマ時代から家畜を護衛し、荷車を引く役割を担ってきた歴史を持つため、実用性に裏打ちされた体の構造をしています。その姿は「力」と「敏捷性」のバランスを兼ね備えており、見た目だけでなく機能的にも非常に優れています。

まず体格についてですが、ロットワイラーは中〜大型犬に分類され、体高はオスで約61〜69cm、メスで約56〜63cm、体重はオスで50kg前後、メスで40kg前後になることが多いです。筋肉質でがっしりとした骨格を持ち、厚みのある胸部と力強い肩回りが特徴です。外見は重々しく見えますが、実際には敏捷性が高く、しなやかな動きを見せます。この「頑丈さ」と「柔軟さ」の両立こそ、ロットワイラーの身体的な魅力です。

頭部は幅広く、短めのマズルと強靭な顎を持っています。噛む力は非常に強力で、作業犬や警察犬として活躍する際に大きな武器となってきました。目は中くらいの大きさでアーモンド形、表情は聡明で落ち着きがあり、しばしば「知性を感じさせる瞳」と評されます。耳は三角形で垂れており、頭部に沿うように位置しています。

被毛については、ダブルコート構造を持っています。外側の毛は密生した短毛で、硬さと光沢があり、雨風に耐える保護機能を果たしています。内側のアンダーコートは季節によって量が変化し、寒冷期にはしっかりと密集して防寒性を高め、暖かい季節には抜け替わることで体温調整を助けます。ロットワイラーは短毛種ではありますが、換毛期には抜け毛が増えるため、定期的なブラッシングが必要です。

毛色は、国際的な犬種標準によって厳しく定められており、「ブラックを基調とし、はっきりとしたマホガニー(赤褐色)のマーキング」が基本です。マーキングの位置は明確に決められており、目の上、頬、口の両脇、喉、胸部、四肢、尾の下などに対称的に現れます。このマーキングが整っていることはショードッグとして評価される際の重要なポイントです。マーキングが薄すぎたり広がりすぎたりすると、スタンダードから外れていると見なされることがあります。

また、尾については歴史的に断尾されることが多かった犬種ですが、近年は動物愛護の観点から断尾を禁止している国が増えています。自然な尾は中くらいの長さで太く、背中と水平に保たれることが理想とされています。

全体的な印象として、ロットワイラーは「威厳」と「力強さ」を体現する犬種です。その堂々とした姿は見る人に畏怖の念を抱かせますが、よく観察すると筋肉の引き締まりや毛並みの光沢など、細部に美しさが宿っています。家庭犬として飼う場合でも、この犬種ならではの体の特徴や毛色を正しく理解し、健康的な状態を保つことが重要です。

まとめると、ロットワイラーの身体的特徴は、歴史的に求められた実用性を反映しており、筋肉質な体格、光沢ある黒毛と赤褐色のマーキング、そして知性を感じさせる顔立ちが際立ちます。見た目の迫力に加え、機能美を兼ね備えた存在感こそが、この犬種が世界中で愛されてきた理由のひとつといえるでしょう。

里親・ブリーダー・値段

ロットワイラーはその強健な体格と頼もしさから、世界中で人気を集めている犬種ですが、日本国内では他の大型犬と比べると流通数は限られています。特に日本では飼育環境の制約やしつけの難易度の高さもあり、需要が偏りやすい犬種です。そのため、迎えるにあたってはブリーダーから購入するか、里親として引き取るケースが主流となります。

まず、ブリーダーから迎える場合についてです。信頼できるブリーダーは、健康面や性格面に配慮して計画的な繁殖を行っています。ロットワイラーは股関節形成不全や心臓病といった遺伝性疾患のリスクがあるため、親犬の健康検査を実施し、健全な血統を重視するブリーダーを選ぶことが重要です。また、ロットワイラーは体格や気質の個体差が大きいため、子犬の段階で性格を見極めてアドバイスをしてくれるブリーダーが理想的です。価格はペットタイプでおおむね20万〜40万円程度、ショードッグや血統が優良な個体では50万〜70万円以上に達することもあります。海外からの輸入犬の場合はさらに高額となり、輸送費や検疫費用を含めると100万円近くかかることもあります。

次に里親制度についてですが、ロットワイラーは時折、保護団体や動物愛護センターに引き取られるケースがあります。理由としては「しつけがうまくいかなかった」「飼い主の生活環境が変化した」「力が強すぎて手に負えなかった」といったものが多いです。そのため、里親募集に出される個体の中には成犬や問題行動を抱えている犬も少なくありません。しかし、経験豊富な飼い主であれば、適切な再教育によって落ち着いた家庭犬として再び暮らすことも可能です。里親の場合は譲渡費用として数万円程度(医療費や去勢・避妊手術費用の一部負担)が必要になることが一般的です。

また、日本国内でロットワイラーを飼う場合、飼育環境の確保も考慮しなければなりません。大型犬として十分に運動できる広さが必要であり、都市部の狭小住宅や集合住宅では適さないことが多いです。そのため、ブリーダーや保護団体によっては譲渡条件に「戸建て住宅であること」「十分な庭や運動スペースがあること」といった条件を設けている場合もあります。

さらに、経済的な負担についても理解しておくことが不可欠です。購入費用や譲渡費用以外に、毎月の食費は中型犬の2倍以上かかることも珍しくなく、年間の医療費や予防接種代も高額になります。特に関節疾患や腫瘍の治療は費用がかさむため、万一に備えてペット保険への加入を検討する飼い主も多いです。

総括すると、ロットワイラーを迎える際には「信頼できるブリーダーを通じて健康で性格の安定した子犬を選ぶ」か、「保護犬として新たな生活を支える覚悟を持つ」かの二つの選択肢があります。いずれにしても、飼育環境や経済的負担、そしてしつけに対する責任をしっかりと理解したうえで迎えることが求められます。ロットワイラーは安易に飼うべき犬ではありませんが、その責任を果たせる飼い主にとっては、かけがえのない忠実なパートナーとなってくれるでしょう。

ロットワイラーの動画集

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ロットワイラーの動画 その1

ロットワイラーの動画 その2

ロットワイラーの動画 その3

ロットワイラーの人気インスタグラマーご紹介


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