【穏やかだけど頑固な面も持つ、そして愛くるしいルックスのシーズー】

シーズーの基本情報(性格・しつけ・病気など)

 
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シーズー
[英記]:Shih Tzu

    ◇基本データ
  • ・サイズ:  小型犬
  • ・体高:20cm~30cm
  • ・体重:6kg~8kg

  • ◇起源・歴史・沿革・系統:
  • シーズーは、中国を原産国とする犬種となります。
    シーズーの起源は明確にはなっていませんが、一説では、中国のチベット原産の『ラサアプソ』という犬種と、 中国の皇族で飼われていた『ペキニーズ』が交配され誕生したとも言われています。

    『シーズー』という名前の由来は、中国語での『獅子狗(シー・ズー・クォウ)』という呼び名から 『シーズー』と呼ばれています。


    ◇こんなスタイルで犬を飼いたい方・こんな状況の方との相性Good!!
    ・運動量は少ない方がいい
    ・小型犬で飼いやすい犬種が良い
    ・しつけしやすい点を重視して犬を飼いたい
シーズーのメイン写真 シーズーの特徴評価グラフ

しつけのしやすさ

シーズーは古くから宮廷犬として可愛がられてきた歴史を持ち、人と暮らすことに非常に適した性質を備えています。そのため、全体的に見ればしつけは比較的やりやすい犬種といえるでしょう。ただし、シーズーには「自立心」と「マイペースさ」が強く備わっているため、他の犬種と同じ方法をそのまま当てはめても必ずしもスムーズに進むわけではありません。飼い主が犬の特性を理解し、それに応じた方法を選ぶことが成功の鍵となります。

まず、シーズーはもともと落ち着きのある性格をしており、子犬の頃から極端に活発で暴走するような傾向は少なめです。そのため、大型犬のように体力を持て余して問題行動を起こすことは少なく、家庭内でのしつけの負担は比較的軽く感じられるでしょう。しかし、彼らは時に「頑固」な一面を見せます。これは知能が低いからではなく、むしろ飼い主の指示を理解したうえで「やるかやらないか」を自分で判断しているような態度をとるからです。この頑固さに対して、飼い主が強く叱ったり威圧的に接したりすると、シーズーは不信感を抱き、かえってしつけが進まなくなってしまいます。そのため、忍耐強く、一貫性のある態度で接することが求められます。

また、シーズーは食べることが好きな子が多いので、トレーニングにはおやつを活用すると効果的です。特に、褒められることと報酬を関連づける「正の強化」を徹底することで、自発的に行動を学んでいきます。ただし、肥満になりやすい犬種でもあるため、与えるおやつの量には注意が必要です。カロリーが低めのものや、普段のフードを小分けにして使うなど工夫すると良いでしょう。

しつけのポイントとしては、まずトイレトレーニングを子犬の時期から根気強く行うことです。シーズーは室内飼いが基本となるため、清潔な環境を保つうえで排泄の習慣づけは非常に重要です。最初から完全に成功することは少なく、時間をかけて褒めながら成功体験を積ませていくことが大切です。また、吠え癖に関してはシーズーは比較的吠えにくい犬種ですが、来客や外の音に対して反応してしまう子もいます。無視する、落ち着いたときに褒めるといった方法で、徐々に静かに過ごす習慣を身につけさせると良いでしょう。

さらに、シーズーは甘えん坊で飼い主にべったりとしたい気持ちが強いため、分離不安を起こしやすい面もあります。常に一緒に過ごすのではなく、子犬の頃からあえて短時間ひとりで過ごす練習をさせることも、長期的に見て重要な「しつけ」の一部となります。留守番に慣れていないシーズーは、吠えたりいたずらしたりすることでストレスを発散してしまうことがあるため、この点も見逃さないようにしましょう。

まとめると、シーズーのしつけは「難しい」というよりも「工夫と根気が必要」という表現が適しています。彼らの愛らしい見た目や甘えん坊な性格に流されて甘やかしすぎると、自己主張が強まり、わがままな行動が増えてしまいます。反対に、落ち着いた態度で一貫性を保ちながら、褒めることを中心にしつけていけば、シーズーは家庭内で理想的なパートナーとなるでしょう。

気性の穏やかさ・性格

シーズーは、その愛らしい見た目だけでなく、落ち着いた性格と家庭向きの気質で広く愛されてきました。もともと中国の宮廷で貴族たちに大切にされてきた歴史を持ち、人と寄り添って生きることを本能的に心得ている犬種です。そのため、基本的には気性が穏やかで、攻撃性も低く、初心者や小さな子どもがいる家庭でも比較的安心して迎えられると言えるでしょう。

まず、シーズーの大きな特徴は「温厚さ」と「人懐っこさ」です。過剰に警戒心を示すことが少なく、初対面の人や来客に対してもフレンドリーに接する子が多いです。ただし、全くの無警戒というわけではなく、自分の飼い主を守ろうとする忠誠心から、不審に思う相手には一定の距離を置いたり、吠えて知らせたりすることもあります。その反応は小型犬の中では控えめな部類に入りますが、家庭犬としては適度な番犬気質を持っているとも言えるでしょう。

また、シーズーは「マイペース」な気質が強く、自分の世界を大切にする一面も持っています。これは独立心の表れで、飼い主にべったり甘える時間と、一人でのんびり過ごす時間の両方を好みます。そのため、四六時中飼い主に依存するタイプの犬に比べて、留守番にも比較的順応しやすい傾向があります。ただし、子犬期から過度に甘やかされてしまうと、依存心が強まり、逆に分離不安を起こしやすくなるので注意が必要です。

さらに、シーズーの性格を語るうえで外せないのが「頑固さ」です。彼らは人間の言葉や行動をよく理解しており、知能も高いのですが、「自分が納得しないことはやりたくない」という気質を示すことがあります。このため、しつけの面ではやや工夫が必要となりますが、裏を返せば自分で考えて行動する力を持っているとも言えます。飼い主が根気強く、ポジティブなアプローチで導いてあげれば、その頑固さは「芯の強さ」として活かされ、安心感のあるパートナーへと成長します。

また、シーズーは極端に神経質ではないため、環境の変化にも比較的順応しやすい犬種です。引っ越しや新しい家族の登場など、大きなライフイベントがあっても、飼い主がそばにいて安心できる環境を整えてあげれば落ち着きを保てるでしょう。他の小型犬に見られるような過敏な吠えや、極端な攻撃行動は少なく、日常生活において穏やかな空気を運んでくれる存在です。

ただし、個体差は当然あります。特に子犬期の育て方や社会化の経験は、その後の性格形成に大きな影響を与えます。生後3か月から半年の間に、人や他の犬と積極的に触れ合い、さまざまな環境に慣れさせることで、より社交的で安心感のあるシーズーに育ちます。この社会化が不十分だと、臆病さや神経質さが前面に出てしまう場合もあるため、飼い主の意識が重要です。

全体として、シーズーは「愛嬌があり、落ち着いていて、飼い主に寄り添う温厚な性格」を持つ犬種です。その穏やかさは、小さな子どもや高齢者との暮らしにも適しており、家庭に安らぎを与えてくれる存在となります。頑固さやマイペースさも含めて理解してあげれば、長く共に過ごす中でかけがえのないパートナーとなるでしょう。

病気・けがへの強さ・寿命

シーズーは小型犬の中でも比較的丈夫で長寿の犬種として知られています。平均寿命は12〜15歳ほどで、中には17歳や18歳といった高齢まで元気に過ごす個体も珍しくありません。小型犬全般が大型犬に比べて寿命が長い傾向がありますが、シーズーはその中でも健康的に長生きしやすい部類に入ります。しかし、これはあくまで「適切な飼育と管理がなされている場合」であり、シーズー特有の体質や遺伝的な弱点を理解し、日常生活で予防に努めることが非常に大切です。

まず注意すべきは「呼吸器系の問題」です。シーズーは鼻が短い「短頭種(たんとうしゅ)」に分類されます。この特徴的な顔立ちは可愛らしさの象徴ですが、同時に「短頭種気道症候群」と呼ばれる呼吸のしづらさを引き起こす要因となります。具体的には、軟口蓋が長すぎたり、鼻孔が狭かったりすることで、空気の通り道が妨げられやすいのです。そのため、暑さに弱く、夏場の熱中症には特に注意が必要です。散歩の時間帯は涼しい朝や夕方を選び、室内でもエアコンを用いて快適な環境を維持してあげることが重要です。

次に、シーズーは「眼の病気」にかかりやすい犬種としても知られています。大きく前に出た丸い目は愛らしい一方で、乾燥や異物の影響を受けやすく、角膜炎や結膜炎を起こしやすいのです。また、涙の分泌が不足する「ドライアイ」や、逆に涙が過剰に出て目の周りが汚れる「流涙症」などもよく見られます。さらに遺伝的に白内障や網膜疾患のリスクも高いため、定期的に動物病院で眼科チェックを受けることが推奨されます。飼い主は日常的に目の状態を観察し、充血やにごり、涙やけなどのサインを見逃さないようにしましょう。

皮膚トラブルもシーズーに多く見られる問題です。豊富で長い被毛を持つため通気性が悪く、皮膚が蒸れやすい環境になります。そのため、皮膚炎やマラセチア感染、アレルギー性皮膚炎などが発症しやすいのです。定期的なシャンプーとブラッシング、被毛の適切なトリミングが予防には欠かせません。また、食物アレルギーが関与するケースもあるため、フード選びは慎重に行う必要があります。

さらに、加齢に伴って注意したいのは「関節や椎間板のトラブル」です。シーズーは小型犬ながら骨格がしっかりしていますが、胴長体型に近いため椎間板ヘルニアや関節炎を起こしやすい傾向があります。過度な段差の昇り降りやジャンプは避け、フローリングには滑り止めを敷いてあげると良いでしょう。体重管理も重要で、肥満は関節や腰に大きな負担をかけるため、日頃からバランスの良い食事と適度な運動を心がけることが求められます。

耳の病気にも注意が必要です。シーズーは垂れ耳で耳の中に毛が生えやすいため、通気性が悪くなり、外耳炎を繰り返すことがあります。耳掃除はやりすぎても耳を傷つけてしまうため、定期的に動物病院でケアを受けるか、獣医師の指導を受けながら家庭で正しい方法を実践することが大切です。

こうした弱点を考慮すると、シーズーの健康を守るポイントは「予防」と「早期発見」に尽きます。日頃から体調の変化に敏感になり、年1〜2回の健康診断を受けること、そして飼い主が小さな異変にも気づける観察眼を持つことが長寿につながります。

総じて、シーズーは大きな持病がなくても暮らせる丈夫な犬種ですが、呼吸、目、皮膚、耳、関節といった部位には特に注意が必要です。これらを正しくケアし、快適な生活環境を整えてあげれば、シーズーは長きにわたり家族に癒しと笑顔を届けてくれる存在であり続けるでしょう。

他の犬や子どもとの同居しやすさ

シーズーはその穏やかで人懐っこい性格から、他の犬や子どもとの同居にも比較的適応しやすい犬種です。小型犬の中には神経質で攻撃的な傾向を見せる犬種も少なくありませんが、シーズーは本来温厚で「のんびり屋」の気質を持つため、多頭飼いや家族の中での共同生活に向いています。ただし、すべてのシーズーが同じように振る舞うわけではなく、社会化の経験や育て方によって差が出やすいため、その点を理解しておくことが大切です。

まず、他の犬との関係性についてですが、シーズーは基本的に攻撃性が低く、争いを好まないため、多頭飼いにも適しています。特に性格の穏やかな犬種や同じように家庭犬向きの犬種であれば、比較的スムーズに馴染むことができます。ただし、シーズーは「自分のペースを大事にする」性質を持っているため、あまりに活発で遊びを強要するタイプの犬と暮らすと、ストレスを感じてしまう場合があります。たとえば、元気すぎるテリア系や、常に動き回るような犬種との組み合わせは慎重に考えた方が良いでしょう。逆に、同じように落ち着いた性格を持つ犬との組み合わせは相性が良い傾向があります。

また、シーズーは縄張り意識が強すぎる犬種ではありませんが、飼い主への独占欲は比較的強いと言えます。新しく犬を迎える際には、先住犬であるシーズーの気持ちを尊重し、急に生活を変化させないことが大切です。最初から無理に同じ空間で過ごさせず、徐々に距離を縮めながら互いを受け入れられる環境を作っていくのが理想です。

子どもとの関係についても、シーズーは非常に適しています。もともと攻撃性が低く、温厚なため、多少のちょっかいを受けてもすぐに噛みついたり威嚇したりする可能性は低いといえます。さらに、シーズーは見た目の可愛らしさから子どもに好かれることも多く、一緒に遊ぶことで子どもの情緒教育にも良い影響を与えるでしょう。ただし、子どもが小さすぎる場合は注意が必要です。シーズーは小型犬であり、体がそこまで頑丈ではありません。乱暴に抱きかかえられたり、耳やしっぽを強く引っ張られたりすると、ケガをしてしまう危険性があります。したがって、子どもとシーズーを一緒に暮らせるようにするには、まず子どもに「犬に優しく接する方法」を教えることが不可欠です。

さらに、シーズーは高齢者との相性も非常に良い犬種です。運動量が極端に多いわけではなく、のんびりとした性格から、落ち着いた家庭に適しています。お年寄りが暮らす家庭であれば、孫世代の子どもとも自然に共存できるため、幅広い年齢層との生活に対応できる犬種といえるでしょう。

ただし、同居がうまくいくかどうかは「社会化」が大きな鍵となります。子犬の頃から他の犬や人、特に子どもと接する機会を多く持たせることで、社交性が育ちやすくなります。逆に、限られた環境だけで育ったシーズーは、新しい犬や子どもに対して警戒心を強く抱くこともあります。これは犬の性格の問題ではなく、経験不足による不安が原因です。そのため、成長段階での環境づくりがとても重要です。

まとめると、シーズーは「他の犬や子どもとの同居に向いた犬種」と言えます。温厚で愛嬌のある性格が家庭に馴染みやすく、適切な社会化と環境調整を行えば、多頭飼いでも子どもや高齢者との生活でも安心して迎えられるパートナーとなります。大切なのは、シーズー自身のペースや感情を尊重し、無理をさせないことです。これを心がければ、家庭の中で調和のとれた共生関係を築くことができるでしょう。

運動量の多さ

シーズーは小型犬の中でも比較的運動量が少なく、のんびりとした暮らしに向いている犬種です。元来が愛玩犬として人間のそばで穏やかに過ごすことを目的に改良されてきたため、猟犬や牧羊犬のように強い運動欲求を持っているわけではありません。そのため、毎日長時間の散歩や激しい運動を必要とせず、家庭内での軽い遊びや適度な散歩で十分に健康を維持することができます。

具体的な運動量としては、1日2回、各20〜30分程度の散歩が理想とされます。小走りやボール遊びなどを取り入れると気分転換になり、心身の健康に良い影響を与えますが、必ずしも激しい運動を必要とする犬種ではありません。むしろ、無理に長距離を歩かせたり、炎天下での運動をさせたりすると、呼吸器系や関節に負担をかけてしまう可能性があります。

シーズーは短頭種に分類されるため、暑さや湿気に非常に弱いという特徴を持っています。鼻が短いため体温調節がうまくできず、特に夏場の運動には注意が必要です。夏の散歩は早朝や日が沈んだ涼しい時間帯に行い、日中は室内で軽く遊ばせる程度にとどめましょう。熱中症のリスクを避けるため、散歩時にはこまめに休憩を取り、水分補給を忘れないことが大切です。

運動量が少ないといっても、全く運動をしなくて良いわけではありません。シーズーは食欲旺盛な子が多く、太りやすい傾向があります。肥満は関節や腰への負担を増大させ、椎間板ヘルニアや関節炎を引き起こす原因となるため、適度な運動で体型を維持することが重要です。散歩のほかにも、室内でおもちゃを使った遊びを取り入れると、飼い主とのコミュニケーションも深まり、ストレス発散にもつながります。特にシーズーは精神的な刺激を好むため、知育玩具やトリーツを使った遊びは良い運動にもなります。

また、シーズーは高齢になっても比較的長生きする犬種ですが、加齢とともに運動能力や持久力は低下します。そのため、年齢に合わせて運動量を調整してあげることが必要です。若いうちは少し長めの散歩を楽しみ、高齢になったら無理のない範囲で短時間の散歩を継続することが理想です。重要なのは「運動を義務にするのではなく、犬の体調や気分に合わせて行う」という姿勢です。

総じて、シーズーは「過剰な運動を必要とせず、適度な散歩と遊びで十分に満足する犬種」です。忙しい家庭や高齢者のいる家庭でも飼いやすい理由の一つが、この控えめな運動要求にあります。ただし、散歩は単なる運動ではなく、外の空気を吸い、他の犬や人と触れ合う「社会化の場」でもあります。そのため、可能な限り毎日の散歩を心がけ、外の世界に触れる時間を確保してあげることが、心身の健康維持につながります。

体の特徴・被毛・毛色の特徴

シーズーは小型犬に分類されますが、コンパクトながらもしっかりとした骨格と筋肉を持つ、ずっしりとした体つきが特徴です。体高はおおよそ20〜28cm、体重は4〜8kg程度が標準とされます。小柄ながらも意外とがっしりしているため、抱き上げると見た目以上に重みを感じることが多いでしょう。

顔立ちはシーズーの最大の魅力のひとつです。鼻が短く、丸い頭部に大きな黒い瞳が配置された「短頭種独特の顔つき」が愛らしさを引き立てています。ややつぶれたような鼻先と豊かな表情は、見る人に安心感や親しみやすさを与え、長年にわたり人気を支えてきました。ただし、この鼻の短さが呼吸器系の弱点につながることは前にも触れた通りで、美しさと同時に健康面での注意も必要です。

被毛はシーズーの特徴を語るうえで欠かせません。豊かで絹のように滑らかなダブルコートを持ち、長く伸ばせば床に届くほどになります。その美しい毛並みは、もともと宮廷犬として「観賞されるため」に改良された歴史を色濃く反映しています。被毛は直毛が基本ですが、柔らかなウェーブがかかる子もいます。

毛色のバリエーションは非常に豊富で、白を基調としたパーティーカラー(複数色の組み合わせ)が一般的です。特に「ホワイト&ゴールド」「ホワイト&ブラック」「ホワイト&レッド」などがよく見られますが、単色のブラックやゴールドも存在します。毛色の組み合わせや模様は個体差が大きく、同じシーズーでも全く違った印象を与えるのが魅力です。また、顔の中心に白い「ブレーズ(筋状の模様)」が入っている子は人気が高く、特徴的なチャームポイントとなっています。

シーズーの被毛は美しい反面、日常のケアが欠かせません。長毛のまま保つ場合は、毎日のブラッシングが必須で、絡まりや毛玉を防ぐために丁寧な手入れが求められます。また、目の周りの毛が伸びると視界を遮ったり、涙やけの原因になったりするため、定期的にカットする必要があります。管理が大変だと感じる家庭では「パピーカット」と呼ばれる短めのトリミングスタイルにすることが多く、これによって手入れの負担が軽減されるだけでなく、幼犬のような可愛らしい印象を楽しむこともできます。

さらに、シーズーは垂れ耳で耳の中にも毛が生えやすいため、通気性が悪く、耳の中が蒸れやすい構造になっています。定期的な耳のチェックとケアも、被毛管理と同じくらい重要です。

体全体の印象としては、「小型犬ながら気品を備えた、丸みを帯びた可愛らしいフォルム」といえるでしょう。豊かな被毛と独特の顔立ちは、まさに「動くぬいぐるみ」と形容されることが多く、その見た目がシーズーを世界的に人気の犬種へと押し上げています。

まとめると、シーズーはコンパクトながらも堂々とした体格、豊かで美しい被毛、多彩な毛色、愛らしい短頭の顔立ちを併せ持つ犬種です。その魅力を最大限に保つためには、日々のブラッシングや定期的なトリミングが不可欠であり、手間をかけるほどに「王宮犬」としての美しさを発揮してくれる存在といえるでしょう。

里親・ブリーダー・値段

シーズーは日本国内でも非常に人気の高い小型犬であり、ペットショップやブリーダーを通じて入手することができます。また、人気犬種であるがゆえに、保護犬や里親募集に出されるケースも少なくありません。迎え方によって特徴や注意点が異なりますので、それぞれを詳しく見ていきましょう。

まず、ブリーダーから迎える場合についてです。シーズーは愛玩犬としての性質を重視して改良されてきたため、血統や性格、健康状態に大きな差が出やすい犬種です。信頼できるブリーダーは、健康診断やワクチン接種をしっかり行っているだけでなく、親犬の性格や体質についても丁寧に説明してくれます。また、シーズーは先天的に目や呼吸器に弱点を持つため、そうしたリスクを理解し、適切な繁殖管理を行っているブリーダーから迎えることがとても大切です。価格の相場としては、子犬の場合15万円から30万円程度が一般的ですが、血統や毛色の希少性、美しい顔立ちによっては50万円を超える個体も珍しくありません。特に「白地にきれいな模様が入った子犬」や「小ぶりなサイズの子犬」は人気が高く、価格が上がる傾向にあります。

ペットショップから迎える場合は、手軽に出会えるメリットがあります。ただし、すべてのショップが十分な繁殖管理をしているわけではないため、親犬の健康状態や育てられた環境が不明な場合も多くあります。ショップでシーズーを迎える際には、できる限り出自や健康状態を確認することが重要です。

一方で、シーズーは里親募集に出されるケースも比較的多い犬種です。その背景には、シーズーの寿命が長いため高齢になって飼い主の生活スタイルと合わなくなったり、被毛の手入れに手間がかかることから飼育放棄されてしまうケースがあることが挙げられます。動物保護団体や保健所の里親募集サイトでは、成犬や高齢犬のシーズーが新しい家族を探していることがあります。子犬ほどではないにせよ、成犬や高齢犬にはすでに落ち着いた性格が備わっているため、初めて犬を飼う人にも向いている場合があります。里親として迎える場合は譲渡費用が数万円程度かかることが一般的ですが、これは医療費や保護にかかった費用であり、犬を「商品」として購入するのとは異なる意味を持ちます。

また、里親として迎える際には、譲渡条件として「終生飼育を約束できること」「室内飼育を徹底すること」「定期的な報告を行うこと」などが課される場合があります。これはシーズーに限ったことではありませんが、保護犬を迎えるということは、新たに家族を得るだけでなく、その犬の過去の背景も引き受けるという責任を伴うものです。

総合すると、シーズーを迎える方法は大きく分けて「ブリーダー」「ペットショップ」「里親」の3つがあります。それぞれにメリットと注意点があり、飼い主自身のライフスタイルや価値観に合った方法を選ぶことが大切です。どの方法を選ぶにしても共通して言えるのは、「シーズーは人と強く結びつくことを望む犬種」であるという点です。健康面でのケアや被毛の手入れに時間と労力をかける覚悟を持ち、家族として責任をもって迎えることが、シーズーと幸せに暮らすための第一歩となります。

シーズーの動画集

[再生は画像をクリック]

シーズーの動画 その1

シーズーの動画 その2

シーズーの動画 その3


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