【麒麟のような独特な見た目と知的で静かな性格、チャイニーズ・クレステッド・ドッグ(チャイクレ)】

チャイニーズ・クレステッド・ドッグの基本情報(性格・しつけ・病気など)

 
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チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
[英記]:Chinese Crested Dog

    ◇基本データ
  • ・サイズ:  小型犬
  • ・体高:28cm~32cm
  • ・体重:5kg~10kg

  • ◇起源・歴史・沿革・系統:
  • チャイニーズ・クレステッド・ドッグ(チャイクレ)の原産国は、その名の通り、中国となります。
    13世紀頃から各家庭でペットとして飼われており、船内のネズミ駆除の役割もあったようですが、 起源についての明確なことがわかっていません。

    近年、DNA解析がされた結果、アフリカのバセンジーと近親の犬種であることが判明しました。
    チャイニーズ・クレステッド・ドッグは被毛がないヘアレスタイプに分類されるため、 直接はバセンジーの近親の犬種であるヘアレスドッグ(アフリカン・サンド・ドッグ) が祖先犬であることが有力な説とされています。
    その説では、アフリカにも出入りしていた中国の貿易船により、 アフリカから他の行き先にもたらされる過程で様々な交配が行われ、 そういった流れの中で生み出された一種が、最終的に中国へ渡りました。

    このように、祖先犬となるアフリカン・サンド・ドッグから派生した犬種が中国にもたらされたことが、 その後のチャイニーズ・クレステッド・ドッグ誕生の起源を発するとされています。
    ちなみに、それ以外の説では、チワワの近親犬種でもあるメキシコのヘアレス犬が、 祖先犬にあたるとも言われていましたが、上記のDNA解析の結果から、説の有力さとしては弱くなりました。

    現地、中国ではその外見が伝説上の生き物『麒麟』に似ているため、珍しい物という扱いをされています (ヘアレスタイプ:後述)。

    また、中国では、戦時中に多くの犬を処分していきましたが、すでにチャイニーズ・クレステッド・ドッグの中で 海外に渡っていた一部により、絶滅の危惧は免れました。

    それと、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、その被毛のタイプから、 ヘアレスタイプとパウダーパフタイプの2種類に分類されます。
    ヘアレスタイプは、頭部・脚・しっぽといった、一部のみに被毛が生えており、 パウダーパフタイプは全身が長い被毛で覆われています。

    尚、『チャイニーズ・クレステッド・ドッグ』という犬種名の由来は、中国の清王朝の時代に、 男性の髪型で辮髪(べんぱつ)という、頭頂部の毛を残し他は剃り上げ、 その残した頭頂部の髪の毛を長く垂らす髪型が流行しており、その辮髪(べんぱつ)を『クレスト』と言うことから、 チャイニーズ・クレステッド・ドッグの長い被毛がその「辮髪(べんぱつ)=クレスト」に似ている様子から来ています。


    ◇こんなスタイルで犬を飼いたい方・こんな状況の方との相性Good!!
    ・落ち着いた性格の犬種と暮らしたい
    ・しつけやすい点も重視したい。少なくとも、最低限のしつけは必ずできる
    ・運動力は少ないほうが理想
    ・独特の不思議とも思える見た目が魅力的
チャイニーズ・クレステッド・ドッグのメイン写真 チャイニーズ・クレステッド・ドッグの特徴評価グラフ

しつけのしやすさ

チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、その小柄で愛らしい外見から「観賞犬」「抱き犬」としての印象が強い犬種ですが、実際の性格や学習能力を理解して接すれば、十分にしつけが可能です。ただし、他の犬種と比べてしつけが「簡単」とは言えず、飼い主の根気と工夫が必要になります。

この犬種はとても人に対して敏感で、飼い主の表情や声のトーンに影響を受けやすい傾向があります。したがって、強い口調や罰を多用する方法は逆効果となりやすく、委縮して自信を失う原因となります。むしろ、褒められることに強く反応するタイプなので、ポジティブな強化法、いわゆる「ごほうびを活用したしつけ」が非常に有効です。おやつを使うのはもちろんですが、撫でられることや優しい声かけも大きなモチベーションとなります。

ただし、チャイニーズ・クレステッド・ドッグには独自の性格的な難しさも存在します。例えば、臆病な傾向があり、見知らぬ人や初めての環境に対して不安を示すことがあります。そのため、子犬の頃から社会化を丁寧に行うことが肝心です。社会化不足のまま成長すると、吠え癖や過度な警戒心が出やすくなるため、家族以外の人や他の犬との交流を少しずつ増やし、安心できる経験を積ませることが必要です。

また、この犬種はトイレトレーニングにやや時間がかかる傾向が知られています。体が小さいために膀胱が小さく、排泄の間隔が短いことが一因です。そのため、排泄のタイミングを飼い主が把握し、成功体験を積ませる工夫が欠かせません。根気強く続けることで徐々に習得していきますが、焦らず失敗を叱らない姿勢が重要になります。

一方で、頭の回転が速く、遊びやトリックを学ぶことに関しては得意な面もあります。小さな体ながらも「芸達者」になれる犬種であり、クリックトレーニングや簡単な知育玩具を取り入れると、楽しみながら学習を進めることができます。こうした知的な刺激は、単なるしつけの一環にとどまらず、精神的な満足にもつながるため、いたずら防止や問題行動の軽減にも効果的です。

総じて言えるのは、チャイニーズ・クレステッド・ドッグはしつけにおいて「時間と忍耐が必要な犬種」だということです。従順さよりも繊細さが前に出やすいため、飼い主との信頼関係がしっかり築けて初めて成果が出る、と考えるとよいでしょう。決して力で従わせるタイプの犬ではありませんが、愛情を持って一貫性のある対応をすれば、しつけは必ず実を結びます。

気性の穏やかさ・性格

チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、見た目のユニークさと同様に、性格も非常に個性的で、飼い主に強く依存する傾向を持つ犬種です。その小さな体からは想像できないほど情熱的に愛情を示す犬であり、飼い主に寄り添って過ごすことを強く好みます。多くの飼い主が「影のようにくっついてくる」と表現するほどで、家の中では常に飼い主のそばを選びたがる特徴があります。

気性については、一般的に攻撃性は低く、穏やかな部類に入ります。ただし、その穏やかさは「安心できる環境」において発揮されるものです。チャイニーズ・クレステッド・ドッグは非常に敏感な気質を持ち、知らない人や慣れない状況に置かれると、緊張から落ち着きがなくなったり、吠えて自己防衛しようとすることがあります。このため、外向的で誰にでも愛想を振りまくタイプではなく、むしろ内向的で、信頼した人間にだけ本当の甘えん坊な姿を見せる犬だといえるでしょう。

また、この犬種には「寂しがり屋」という面が強く現れます。長時間の留守番が続くと、不安からストレス行動(吠え、家具をかじる、トイレの失敗など)が出やすい傾向があります。言い換えれば、単独で過ごすことよりも、常に家族と一緒に生活できる家庭環境に適している犬種です。そのため、高齢者や在宅時間が長い家庭には特に良いパートナーとなりやすい反面、仕事で家を空けがちな家庭では注意が必要になります。

一方で、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは遊び好きな一面も持っています。小型犬でありながら運動量はそこまで多くありませんが、好奇心旺盛で知的刺激を求めるため、遊びや軽いトレーニングを通じて喜びを感じます。時にはコミカルな動きで家族を笑わせるような行動を取ることもあり、その姿は非常に愛嬌にあふれています。

性格のもう一つの特徴として「独占欲の強さ」が挙げられます。飼い主に対して深い愛情を持つ反面、他のペットや人間に飼い主の注意が向くと嫉妬することがあり、焼きもちから吠える、間に割り込むといった行動を取ることがあります。これも本質的には愛情表現の一つですが、過度に出ると他の犬や子どもとの関係に影響するため、バランスの良い接し方が大切です。

総じて、チャイニーズ・クレステッド・ドッグの性格は「繊細で愛情深く、家族に忠実」という言葉に集約されます。外向的でフレンドリーな犬を求める人には少し向かないかもしれませんが、内に秘めた強い絆を重んじる家庭にとっては、かけがえのない存在となるでしょう。

病気・けがへの強さ・寿命

チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、その独特な外見から「健康が弱いのでは?」と誤解されやすい犬種ですが、適切なケアを行えば比較的長寿な小型犬に分類されます。平均寿命は13~16年とされ、個体によっては18歳近くまで元気に生きる例も報告されています。ただし、注意すべき特有の疾患や体質的な弱点があるため、それらを理解したうえでの飼育が不可欠です。

まず、この犬種に特徴的なのは「歯と皮膚のトラブル」です。チャイニーズ・クレステッド・ドッグの多くは、遺伝的に歯が少なかったり、歯並びが悪かったりする傾向があります。そのため歯周病のリスクが非常に高く、若いうちから歯石や歯肉炎に悩まされる個体も少なくありません。デンタルケアは必須であり、毎日の歯磨き、デンタルガムの活用、定期的な獣医師によるチェックが寿命を延ばす大きな鍵となります。

次に、皮膚のケアです。特に「ヘアレス(無毛タイプ)」は毛がほとんどないため、紫外線や外的刺激から皮膚を守る機能が低い特徴を持っています。直射日光を浴びれば日焼けを起こし、冬の寒さには震えるなど、環境への適応力は低めです。そのため、日中の散歩では犬用の日焼け止めを使ったり、洋服で紫外線や寒さを防ぐなどの工夫が必要になります。また、毛がない分、皮膚は汗腺や皮脂腺の働きが活発になり、ニキビや吹き出物のような肌トラブルも出やすいです。人間のスキンケアに近い感覚で、定期的なシャンプーと保湿を取り入れることが健康維持につながります。

一方で「パウダーパフ(長毛タイプ)」は毛に覆われているため皮膚トラブルは少なめですが、毛玉になりやすいためブラッシング不足から皮膚炎を起こすことがあります。つまり、タイプによってケアの方法は異なりますが、どちらも皮膚や被毛に配慮した手入れが欠かせません。

さらに、この犬種は小型犬に多い膝蓋骨脱臼(パテラ)や、関節の弱さにも注意が必要です。活発に動き回ることは少ないものの、ジャンプや無理な姿勢で負担がかかりやすいため、床に滑り止めマットを敷く、過度に高い場所からの飛び降りを防ぐといった生活環境の工夫が推奨されます。

また、遺伝的に見られることがある病気としては、進行性網膜萎縮(PRA)やレッグ・カルヴェ・ペルテス病(大腿骨頭の壊死による跛行)などがあります。これらは定期的な検診やブリーダーによる繁殖時の遺伝病検査で予防・早期発見が可能です。責任あるブリーダーから迎えることは、この犬種にとって非常に重要なポイントです。

寿命に関しては、上記のような注意点を踏まえてケアをすれば、長く健康に過ごせる可能性が高い犬種です。特に歯と皮膚のケアは「毎日の小さな積み重ね」が将来的な健康寿命を大きく左右します。こまめに清潔を保ち、体調の変化に敏感になることが長生きにつながります。

総合すると、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは決して「弱い犬」ではなく、「手間を惜しまない愛情あるケアを必要とする犬種」と言えます。その分、飼い主との生活は濃密になり、年齢を重ねても深い絆を感じられるパートナーとなるでしょう。

他の犬や子どもとの同居しやすさ

チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、家庭内での暮らしに向いた犬種ではありますが、他の犬や子どもとの同居に関しては注意点が多く存在します。まず前提として、この犬種は非常に繊細で神経質な気質を持ち、強い刺激や荒っぽい扱いに弱いという特徴があります。したがって、同居相手や家庭環境が「落ち着いていること」が大きなポイントになります。

他の犬との関係については、社会化の経験が重要になります。幼少期から他の犬と触れ合い、安心できる状況で交流を積んだ個体であれば、比較的友好的に接することができます。ただし、自分より体格が大きい犬や、活発で強引な犬種に対しては恐怖心を抱きやすく、吠えたり逃げたりする場合があります。特にヘアレスタイプは皮膚が露出しているため、遊びの延長で軽く噛まれたり引っかかれたりするだけでもケガにつながる可能性が高いです。したがって、同居する犬を選ぶ際は、性格が穏やかで落ち着いた犬種、あるいはチャイニーズ・クレステッド・ドッグと似たような体格の小型犬が望ましいと言えるでしょう。

子どもとの関係については、この犬種の「繊細さ」と「小さな体」が大きな影響を及ぼします。チャイニーズ・クレステッド・ドッグは攻撃的ではありませんが、強い抱きしめや乱暴な扱いを受けると容易に恐怖心を抱き、逃げ場を失うと防衛的に噛んでしまう可能性も否定できません。また、体重が軽いため、子どもが不意に抱き上げたり落としたりすると骨折などの大きな事故につながる危険性があります。そのため、小学校低学年以下の子どもとの同居は慎重に考えるべきであり、同居させる場合でも大人が常に介入して安全を確保することが必須です。

一方で、ある程度年齢の大きな子どもや、動物への思いやりを理解して接することのできる子どもであれば、この犬種との生活は非常に良好になります。チャイニーズ・クレステッド・ドッグは甘えん坊で愛情深い性格を持っているため、優しく扱ってくれる相手には強く心を開きます。子どもにとっても「小さな友達」のような存在となり、心の支えになることもあるでしょう。

また、他のペットとの関係についても一言触れておくと、この犬種は基本的に狩猟本能が強くないため、猫や小動物に対して強い追いかけ行動を示すことは少なめです。ただし、個体差や経験によっては追いかけてしまうこともあるため、最初のうちは必ず飼い主がコントロールできる環境下で引き合わせることが大切です。

総合すると、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは「他の犬や子どもと共に暮らせるが、条件と配慮が必須な犬種」と言えます。繊細な体と心を守るためには、乱暴な接触を避けること、そして信頼できる落ち着いた同居相手を選ぶことが何より重要です。その配慮さえあれば、家族や仲間との絆を築き、豊かな共同生活を送ることができるでしょう。

運動量の多さ

チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、一般的な小型犬と比べても運動量が少なめの犬種です。活発に走り回ることよりも、飼い主の膝の上や近くでくつろぐ時間を好む傾向が強く、「コンパニオンドッグ」としての資質が色濃く表れています。ただし「運動が不要」というわけではなく、健康維持や精神的な安定のためには、日々適度な運動を取り入れることが欠かせません。

この犬種の理想的な運動量は、1日2回、各20〜30分程度の散歩が目安とされています。無理に長距離を歩かせる必要はなく、飼い主と一緒に近所をのんびり歩いたり、日差しを浴びながら外の空気に触れるだけでも十分に満足します。運動自体よりも「飼い主と一緒に過ごすこと」への価値を感じる犬種であるため、散歩は単なる体力消耗ではなく、心の安定に大きく寄与します。

ただし、ヘアレスの個体は気温や天候に左右されやすいという弱点があります。夏の直射日光下では皮膚が日焼けしやすく、冬の寒さでは体温を保ちにくいため、散歩の際には服を着せる、日焼け止めを塗る、時間帯を工夫するなどの配慮が必要です。極端な気候条件の日には、無理に外へ出さず室内で遊びや軽い運動を取り入れるほうが安全です。

運動不足は肥満や関節の負担につながりますが、この犬種においては「退屈からくる問題行動」も心配されます。運動そのものよりも「知的刺激」「コミュニケーション不足」が原因で、吠え癖や破壊行動に発展するケースがあるのです。そのため、散歩と合わせて知育玩具やトリック練習を取り入れることが効果的です。特にチャイニーズ・クレステッド・ドッグは頭の回転が速く、遊び感覚で取り組める課題を好むため、身体よりも「頭を使う運動」を求める傾向が強いといえるでしょう。

また、小型犬であるため激しいジャンプや長時間の走行は関節に負担をかけやすい点にも注意が必要です。特に膝蓋骨脱臼のリスクがあるため、運動は短時間で区切り、無理のない範囲で行うのが理想的です。公園での軽いボール遊びや、室内でのかくれんぼのような遊びも、体と心を満たすのに適しています。

総じて、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは「運動量の少ない犬を望む人」にとって理想的な犬種といえますが、だからといって散歩をおろそかにしてよいわけではありません。散歩や遊びは身体の健康を守るだけでなく、外界への慣れを促し、不安の少ない社会性を育む大切な時間です。短くても質の高い運動を毎日取り入れることこそ、この犬種にとって最も望ましい生活習慣といえるでしょう。

体の特徴・被毛・毛色の特徴

チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、世界の犬種の中でも特にユニークで人目を引く外見を持つ犬です。その最大の特徴は「ヘアレス(無毛タイプ)」と「パウダーパフ(長毛タイプ)」という二つのタイプが存在することです。両者は同じ犬種であり、同じ親から生まれることもありますが、見た目の印象は大きく異なります。

まず「ヘアレス」タイプは、その名の通り体の大部分に毛がなく、頭部(トサカのような毛=クレステッド)、尾の先(プルーム)、足先(ソックス)のみに長い毛が生えています。この特異な姿から「裸犬」と呼ばれることもあり、犬種名の由来ともなっています。毛が少ないため皮膚がむき出しになっており、肌の色や模様がそのまま見えるのも特徴です。ピンクがかった色合いの肌に黒や茶の斑点が出る個体も多く、個体ごとに模様が異なるため、まるで「一点物の芸術品」のように独特の美しさを持ちます。

一方の「パウダーパフ」タイプは、全身を柔らかく絹糸のような毛に覆われています。ふわふわとした二重毛で、耳や尾、足先には特に長い飾り毛が目立ちます。毛量は豊かですが軽やかで、プードルやシーズーのように重たい毛質ではありません。そのため、定期的なブラッシングは必要ですが、触り心地は非常に滑らかで「抱き心地の良い愛玩犬」として人気があります。

体格は両タイプとも共通で、小型犬に分類されます。体高はおおよそ28〜33cm、体重は3〜6kg程度が標準とされ、骨格は華奢で細身です。筋肉質というよりも軽やかで繊細な印象が強く、まさに「優美」という言葉が似合う体型です。その反面、骨折や関節のケガに弱いため、日常生活での注意が欠かせません。

毛色については非常に多様性があり、単色から斑模様まで幅広く認められています。代表的なものにはブラック、ホワイト、チョコレート、ブルー、クリームなどがあり、ヘアレスの場合は毛の色と皮膚の色の組み合わせによって印象が大きく変わります。例えば黒い毛にピンクの肌が組み合わさると鮮烈なコントラストが生まれ、逆に淡い毛色と淡い肌色の組み合わせでは柔らかで上品な雰囲気を漂わせます。

ヘアレスの特徴的な皮膚は人間の肌に近いため、触れると温もりを直に感じられる点が魅力とされる一方、日焼けや乾燥に弱いというデリケートな側面もあります。逆にパウダーパフは見た目こそふわふわしていますが、アンダーコートは薄いため、極端な寒さにはそれほど強くありません。いずれのタイプも、気候や環境に合わせた工夫が求められる犬種です。

耳は立ち耳と垂れ耳の両方が見られますが、ショーの基準では立ち耳が理想とされています。目はアーモンド形でやや大きく、表情豊かで愛らしい印象を与えます。全体として、華奢で繊細ながらもどこかエキゾチックな雰囲気を放ち、他の犬種にはない個性を際立たせています。

まとめると、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは「個体ごとに外見の多様性が極めて豊か」な犬種です。ヘアレスとパウダーパフという二つのタイプが共存し、毛色や肌の模様も千差万別で、同じ犬種でありながら唯一無二の存在感を持ちます。この「オンリーワンの魅力」が、世界中で愛される理由のひとつとなっています。

里親・ブリーダー・値段

チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、その独特な見た目と希少性から、日本国内ではまだ流通量が少ない犬種です。そのため、迎え入れる方法としては主に「ブリーダーからの購入」と「保護団体からの譲渡(里親)」の二つが考えられます。

まずブリーダーについてですが、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは人気犬種のトイプードルやチワワと比べると繁殖数が圧倒的に少ないため、専門的に扱うブリーダーは限られています。信頼できるブリーダーを探すことが第一歩となり、インターネットやドッグショーを通じて情報を集めるのが一般的です。特にこの犬種は「ヘアレス」と「パウダーパフ」という異なるタイプが存在し、それぞれに合わせた健康管理や繁殖の知識が必要とされます。無責任な繁殖では皮膚トラブルや歯の欠損といった問題が遺伝しやすいため、血統や健康面をしっかり管理しているブリーダーを選ぶことが非常に重要です。

価格については、希少犬種であることから高めに設定される傾向があります。日本国内では一般的に30万円〜60万円程度が相場とされ、特にショータイプや毛色・体型のバランスが優れた個体は70万円を超える場合もあります。パウダーパフの方がやや流通しやすく、ヘアレスは需要が高いため値段が上がる傾向にあります。いずれにしても、単なる価格比較ではなく、健康診断の有無、遺伝病の検査、ワクチン接種歴などを確認したうえで選ぶことが肝心です。

一方で、保護団体や里親制度を通じて迎える選択肢もあります。国内では数は少ないものの、チャイニーズ・クレステッド・ドッグが保護犬として里親を募集している例も存在します。特に外見のユニークさから、飼育が難しいと感じて手放されるケースもあるため、偶然出会える可能性はゼロではありません。里親制度を利用する場合、費用は基本的に医療費や譲渡手数料のみで、10万円以下で済むことが多いです。ただし、過去の飼育環境や健康状態に不安が残る場合もあるため、迎える前にしっかり説明を受け、無理なくケアできるかを判断する必要があります。

さらに、輸入という選択肢も一部では取られています。原産地とされる中国だけでなく、ヨーロッパやアメリカでも人気があるため、ブリーダーを通じて輸入するケースもありますが、費用や検疫の問題から一般的ではありません。輸入費用を含めると100万円を超えることもあるため、現実的には国内でのブリーダー探しや保護団体を利用する方が安心で現実的です。

最後に強調しておきたいのは、この犬種は繊細なケアを必要とするため、衝動買いには適さないということです。価格や見た目だけで判断せず、「長期的に皮膚や歯のケアを続けられるか」「留守がちな生活に向かないことを理解しているか」といった点を熟考することが、飼い主と犬双方の幸せにつながります。

まとめると、チャイニーズ・クレステッド・ドッグを迎えるにはブリーダーから購入するのが一般的で、相場は30万〜60万円ほど。里親や保護犬の譲渡も可能性としては存在し、巡り合わせによっては新しい家族との出会いにつながるでしょう。どの方法であれ、健康面と信頼できる出所を重視することが、この犬種と幸せに暮らすための第一歩です。

チャイニーズ・クレステッド・ドッグの動画集

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チャイニーズ・クレステッド・ドッグの動画 その1

チャイニーズ・クレステッド・ドッグの動画 その2

チャイニーズ・クレステッド・ドッグの動画 その3

チャイニーズ・クレステッド・ドッグの人気インスタグラマーご紹介


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